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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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急いだ理由。どうしても放ちたかった主張。

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今回、掲載を急いだ最大の理由。
それは、以下の主張を広く放つことにありました。



 これまで我が国製造企業の多くは、CS を重視して性能や機能など品質の作り込みに注力してきた。また、競合他社に対する対抗措置は製品・サービスごとに立案されたマーケティング戦略によって講じられる傾向が強い。つまり、ブランディングは個々の製品・サービスのレベルで行われてきたといえる。

 しかし、各社の技術水準の向上による製品品質の銘柄間格差が縮小していることやプロダクトライフサイクルが短くなっていることなど今日の競争環境を考えると、複数の製品およびサービスを「文脈価値を実現する手段の集合」として束ねたブランディングの必要性が示唆される。

 一つの事業領域に特化した企業の場合、それは企業レベルのブランディングといえるが、複数の事業を展開する企業の場合は、これまでの製品レベルと企業レベルのブランディングに加え、その中間に位置付けられる領域レベルのブランディングになると考えられる。

 領域レベルのブランドは顧客との共創関係を維持・強化するための「共創関係構築の基盤」としての役割を担い、(1) 生活場面(B2C)や業務プロセス(B2B)において新たな文脈価値の実現を動機づけることと、(2) その文脈価値の実現に向けて複数の道具を組合せて使いこなすことを促すブランド・コミュニケーションが求められていくと思われる。

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