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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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ジョブ理論、再来

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【我々は何に腐心しているか】
10 きっとあなたは、顧客が求めていることをわかっているつもりのはずだ
10 機能性とメリットをいかに組み合わせて、顧客の目を惹きつける完璧 な新製品をつくるか、あるいは、既存の自社製品の利益率を上げ、競 争相手と差別化できるうよ改良し続けることに夢中かもしれない
15 彼らの大多数は、どうすればプロダクトの質を高め、より多くの利益を 上げ、競合他社と差別化できるかばかりを考えている
60 マネジャーたちは、1.プロダクトの属性、2.顧客の特性、3.トレンド、4.競争反応、の4つ の原則に囚われる

【イノベーションの現状】
10 イノベーションが成功するかどうかは一か八かの色合いが強い
12 長期的かつ持続可能な成長を呼び込む根本的なイノベーションに おいてはまったく成果をあげられていない
10 何が顧客にその行動を取らせたのかを真に理解していないかぎり、 賭けに勝つ確率は低い
50 成功するイノベーションをもたらすのは、顧客の特徴を調べ上げること ではなく、商品に派手な飾りを付け加えることでもなく、最新のトレンドを捉 えることでもなく、競争相手を模倣することでもない

【問題意識】
10 イノベーションとは本来、もっと予測可能で、もっと確実に利益 をあげられていいはずだ
50 イノベーションを一か八かの賭けから予測可能なものに引き上げるに は、根本的な因果関係のメカニズム(顧客が特定の状況で成し遂げよ うとしているプログレス(進歩)を理解しなければならない

【ジョブ理論】
58 顧客はある特定の商品を購入するのではなく、 進歩するためにそれらを生活に引き入れるのだ

【概説】
58 この「進歩」のことを、顧客が片付けるべき「ジョブ」と呼び
59 ジョブを、ある特定の状況で人が遂げようとする進歩と定義する
62 ジョブとは、特定の状況で人あるいは人の集まりが追求する進歩である
16 ジョブがあることに気づくと、それを片付けるため、私たちは手を伸ばして何かを自分の生活に 引き入れようとする
58 ジョブを解決するために顧客は商品を「雇用」する
15 私たちが商品を買うということは基本的に、なんらかのジョブを片付けるために何を雇用(ハイ ア)する
32 日々の生活の中で片付けたいジョブが発生し、それを片付けるために何かを雇用する
32 来店客は単にプロダクトを買っているのではない。彼らの生活に発生した具体的なジョブを片 付けるために、ミルクシェイクを雇用したのだ
59 ジョブとは、進歩を引き起こすプロセスであり、独立したイベントではない
31 来店客の生活に起きたどんなジョブ(用事、仕事)が、ミルクシェイクを雇用させたのか?
15 その商品がジョブをうまく片付けてくれたら、後日、同じジョブが発生した時に同じ商品を雇用す るだろう
15 ジョブの片づけ方に不満があれば、その商品を解雇し、次回には別の何かを雇用するはずだ 15 些細なジョブ(行列を並ぶ間の暇をつぶす)、大きなジョブ(もっとやりがいのある職を見つけ る)、突如浮上するジョブ(外国の空港でスーツケースをなくされたので、ビジネスに相応しい服を用 意する)、定期的なジョブ(娘が学校に持っていくヘルシーでうまい弁当を毎朝作る)、まもなく発生 しそうだとわかるジョブ

【ジョブ理論から見たイノベーション成功の理由】
17 成功するイノベーションは、最新のトレンドに飛びついたものでも、顧 客の財布のひもを緩めるために既存のプロダクトにあれこれ飾りを加えた ものでもない
17 イノベータ―たちが、消費者の求めている進歩をどうすれば達成に 導けるかを明確に理解した上で、考え、練り上げ、プロダクトを市場に投 入したのだ
45 成功したイノベーションには、暗黙的か明示的かは別として、片付け るべきジョブの特定が行われていたはずだ。そして、そのジョブをうまく遂行 できるプロダクト・サービスを提供した
62 成功するイノベーションは、顧客の成し遂げたいシンポを可能にし、困 難を解消し、満たされていない念願を成就する
62 また、それまでは物足りない解決策しかなかったジョブ、あるいは解 決策が存在しなかったジョブを片付ける

【ジョブ理論から見たイノベーション失敗の理由】
110 イノベーションの多くが失敗するのは、真に片付けるべき顧客のジョ ブとは無関係な面を改善することばかりに注力したから
110 求められていない面を改善したところで、顧客がその商品を自分の 人生に引き入れる理由にはならない。

【Doニーズに着目することの意義】
10 大事なのはプログレス(進歩)であって、プロダクト(商品)ではない。
75 顧客志向とは、プロダクトを売ることから、ジョブに応えることにシフト すること
110 片付けるべきジョブを理解し、それを満たすようにデザインされた商品 は、顧客の中に入り込み、顧客の人生に寄り添う。

【経営資源の総合化: ジョブ中心のプロセス再構築】
46 ジョブを明らかにして把握できた後は、そこで得た知見を、優れたプロダクト・サービスの開発 に落とし込む青写真に翻訳しなければならない
46 この過程に含まれるのが、ジョブを解決する上での、プロダクト・サービスに付図した体験の 構築だ
46 さらに、ジョブを一貫して捕捉できるように、社内の能力とプロセスを統合する必要がある
46 ジョブの解決という行為を体験と結びつけることは、競争優位を獲得する上で極めて重要 である。なぜなら、競合相手にとってプロダクトの模倣だけなら簡単にできてしまうが、自社のプロ セスに強く結びついた体験を模倣することは難しいからだ。
71 ある人のジョブを完全に満たすには、ただプロダクトを生み出すだけでなく、ジョブのさまざま な面に対応する体験を創造し、さらにはそうした体験を一貫して構築できるように、企業のプロセス に統合する必要がある。これをうまく成し遂げれば、競合相手に真似される恐れはほぼなくなる
76 まず、企業は片付けるべきジョブを理解する必要がある。次に、顧客がジョブを解決するた めに求める体験に照らして、自社が何を提供してどう適合させられるかを考察し、さらには進歩を 阻む障害物を顧客が乗り越える手助けもしなければならない。企業がこの新しい観点に立ってプ ロダクトを作り出せるかどうかで、新たな努力が長期的にどの程度成功するかが決定される
110 不満足な解決策しか与えられていないジョブを見つけ出すことは最初の一歩に過ぎない。 企業は適切な体験を構築しなければならない。さらに、そうした体験が一貫してもたらされるように、 関連するプロセスすべてを統合しなければならない。重要なことは、顧客が進歩を遂げるのに役 立つ体験なのである。
Polytechnic University,

【手順】
指針(Beニーズ)

達成イメージ

障害となっている状況

ジョブ

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