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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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ブレイクスルーアイディアはそれではない。トレードオフ関係からの解放・・・いかにそれをやってみせるかということが私の次なるミッションなのではないかと思い始めています。

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今回の学会発表は
過去最大の収穫がありました。

「画面が見えないじゃないか。高い参加費を払ったのに、どうしてくれるんだ!」と怒り狂う爺さんや
「要するにおまえは俺たちに何を言ってほしいんだ?」とこちらが訊き返したくなる学者など、
不毛なやり取りもありましたが

そんなものを一蹴してしまうくらいの、大きな大きな価値ある気づきが
今回の学会発表にはありました。

質疑における
某自動車部品メーカー・役員のコメントです。

現時点での我々の見解は、
「全体感ある長期展望の獲得」でしたが、
この見解はまだ十分ではない。

「 長期と短期、
  両者を考えるのは経営層として当然のこと。
  バランスを取ることが重要だ 」

このコメントをいただき、本当に感謝しております。

長期と短期のバランス・・・ 
シーソーに例えてみれば非常にわかりやすいと思います。
「バランス」と言っているかぎり、両者は、トレードオフの関係。
そして、業績の良し悪しを問われる経営層のなかには、一時しのぎとしての短期的成果を優先してしまう傾向が少なからずあるのではないか。

しかし、本人は根っから短期的成果のことしか考えていないのかというと
そんなことあるはずがない。

私なんぞに言われなくても
長期的展望の重要性を彼らは分かっている。
それをやりたくても十分にできないから困ってるんだ。
まさに「明日の百より今日の五十」に直面している経営層は決して少なくないのではないかと思います。

私がやるべきは、
彼らが直面するこの困難を打破すべく、一緒に考えること。

考えるべきは、
短期と長期をトレードオフの関係からの解放。

答えは、
「解放」なのではないか。
そういう考えが、学会発表後から今に至るまでに猛烈に強くなっています。

本当のブレイクスルーアイディアは、
「短期的な果実を担保する長期的展望」なのではないか。

一橋大・楠木先生の「戦略ストーリー」は、
この「短期的な果実を担保する長期的展望」という仮説に応える可能性を大いに秘めていると思う。

いまはまだ 「なんとなく」 というレベルですが
この直感が間違っていないとするならば、
理想追求型QCストーリーは戦略ストーリーがドッキングして
かなり面白い展開をみせるのではないかとワクワクしています。


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