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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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メモ

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思考は前からずっと同じところ、即ち頭の中にある。思考は動かせない
伝達がいかに達成されるか。いかにして物理的刺激が、2つの思考の類似という要求を実現させるのか。
→ 伝達とは、思考間に類似性を持たせること?

口頭の伝達とは、
話し手による聞き手の聴覚環境の改変。
その結果、聞き手は話し手と似た思考を持つに至る。

Code model: 伝達は、メッセージのコード化とコード解読によって達成される
そのままでは送れないメッセージを、送ることのできる信号に換え、受信先でそれを解読することによって伝達は達成される。
コードの存在は伝達がいかに達成されるかを説明する唯一の可能性なのだ。

推論モデル: 伝達は、証拠の提示と解釈からなる
(inferential model)

コード: メッセージを信号(signal)と対にして、2つの情報処理装置の意志伝達を可能にする体系のこと
メッセージ: 伝達装置内の表示。
信号: 外部環境の改変。信号とは外部環境の改変のことで、片方の装置が送り、他方の装置が認識することのできるもの。

単純なコード: メッセージと信号が対になった単純なリスト
複雑なコード: 対を生成する記号と規則の体系からなっている場合もある

思考とは、(感覚表示や感情状態に対して)概念的な表示を意味する
想定(assumption)とは、(作り事、願望、表示の表示に対して)個人が現実世界の表示として扱う思考のことをいう。

語とは、思考を表現する信号(ポール・ロワイヤル文法) →→ ん? 〔メッセージ=思考〕ということになってしまう
言語伝達が思考を音にコード化することにより達成されるという見解は西洋文化の中に確立
生成文法は、文の音声表示を文の意味表示に結び付けるコード。
言語は、文の音声表示と意味表示を組み合わせるコードである。
言語は、思考を表現する記号体系(ソシュール)

しかし、「文の意味表示」と「発話にとって実際に伝達される思考」との間には隔たりがある。
この隔たりはさらにコード化することによって埋められるのではなく、推論によって埋められる。

理解とは、言語信号の解読だけではない。

メッセージ=意味表示=思考=表示????

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文は、どんな思考が表現されたかを決定するには十分ではない。

発話の解釈に用いられる前提集合は、
一般に文脈として知られているものを構成する。
文脈は心理的な構成概念(psychological construct)で、世界についての聞き手の想定の部分集合をなす。
この想定こそが発話解釈に影響を与える。
この意味での文脈とは、その場の物理的環境やすぐ直前の発話だけに限らない。将来に関する期待、科学的仮説、宗教的信仰、逸話的記憶、一般的な文化的想定、話し手の心的状況に関する確信、がすべて解釈の中で役割を果たす可能性がある。

「新しい経験のひとつひとつが潜在的に可能な文脈の範囲に加えられる。このことは発話解釈において重要である」
「新しい文脈価値の経験のひとつひとつが潜在的に可能な文脈の範囲に加えられる。このことは新たな文脈価値の解釈において重要である」

話し手が発話に対しある特定の解釈を意図しているということは、その解釈を復元することができるような文脈を聞き手が供給できると期待しているに違いない。話し手が予定していた文脈と聞き手が実際に使う文脈が食い違うと、誤解につながる場合もある。
聞き手が実際に使う文脈と、話し手が思い描いた文脈に差があると、誤解につながる。
誤解が起こらないようにする唯一の方法は、聞き手が実際に使う文脈が話し手が思い描いた文脈と常に同一であるようにすること。

語用論にとって中心となる問題点は、
発話を適切に理解できるような文脈を聞き手はいかに見つけるか?
(原文: 与えられた発話のどれに対しても聞き手がいかにそれを適切に理解できるような文脈を見つけるかということを説明することである)



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