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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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1992年
すべてのスタートは、食品工場の生産現場。製造技術課から始まった私のキャリアは、「エビピラフ以外のピラフを食べたい」という卑しい欲求で、商品開発への興味が芽生えました。

1995年
大学院を卒業後、広告会社のマーケティング部門で再スタート。1年目から新商品開発の機会に恵まれ、第2幕が開けました。

2001年ころ
なんの特徴もない商品のプランニングに携わった時、ばかばかしくなり、「育ての親ではなく、生みの親をやりたい」と切に思いました。商品開発ではなく、製品開発をやりたい気持ちが沸点に達し、メーカーへの転職を考え始めました。

2002年
博士号を取得。「どうせやるなら技術から、商品が生まれることに関わってみたい」という理由で、工業大学の技術経営(MOT)の求人話に飛びつきました。

2004年
これまでの相手方は企業の宣伝部門が中心でしたが、大学人に転身すると一変。R&D部門や経営企画部門、さらには経営層と直接やり取りするようになりました。

2006年ころ
いろいろな企業の実態を見て、分かってきたことは「どれだけ素晴らしい技術を有していても、その組織の人間がイキイキしていなければ、イキイキした商品は生まれない」という現実。こうして、人材育成にも興味を持つようになりました。

2013年
理想追求型思考の人間を生み出したところで、そのような人種を生かす環境がなければ出る杭は打たれる。自分は「組織の力学」をまったく心得ていないことを痛感。「個人」に焦点を当て続けてもダメだと挫折。このとき「組織的抵抗」という言葉を知りました。

2014年
某社の年次世界大会で基調講演後、ある国の経営トップから「我々はBMでスティーブ・ジョブズを創ろうとしているのではない」と言われ、「そんなことわかっとるわ!そんなこと一言も言っとらんだろが!」と怒り心頭。が、しかし、その後、頭が冷えた時に「事業創造人財という言葉を用いたことがアカンかったんだ!」と反省。

2016年
先日の日本科学技術連盟のみなさんとの議論で「手がけるべきは人材育成だけじゃない。行き着く先は、事業価値創造できる組織づくり。組織開発こそが本丸だ」と口にしました。

次のテーマが明確になったと思います。

始まりは、生産ラインの運営。それが24年間かけて、「個人」の育成さらには、「集団」の開発に向かおうとしています。

組織開発。

私は「組織の歯車になってたまるか!組織なんてクソくらえ!」と思っていた張本人。最も苦手な分野です。あはは。

つくづく、
人生は、なにがどうなるかわからないですね。

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