一般的に、意図明示行為の背後にある意図の認識は、効率的な情報処理にとって必要。この意図を認識できないと、関連性のある情報に気づき損なうかもしれない。
意図の明示は、非常に弱いがいずれにせよ顕在的であったような情報をもっと顕在的にするのに主として効果がある。さらには、意図明示行為の背後にある意図を考慮に入れなければ、基本情報の一部が全く顕在的にならないこともある。老人の意図が顕在的になったので、雨が降るという想定も顕在的になったのである。
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「意図」と「行動」の間には密接な関係がある。
「行動」は、
物理的な特徴によってではなく
その根底にある「意図」によって概念化される。
たとえば、「与える」、「取る」、「攻撃する」、「守る」といった行動は、
その具体的な様は各人各様。思い浮かべる動画は異なる。
しかし、この行動の「意図」に着目すると、各人各様の度合いは大きく下がる。
新たな文脈価値の創造とは、
「各人が各人の現実世界のなかで新たな行動を取るようになること」と捉えるならば
次のようにいえるのではないか?
・ 企業は「価値提供者」にはなりえず、「価値提案者」に留まる。
・ 価値の実現は、企業と顧客の共創によって初めて叶う。
・ 価値の実現には、オペランド資源とオペラント資源が必要。
新たな行動(新たな文脈価値)が実現するには
その手始めとして、企業と顧客が「意図」を共有することが欠かせない。
その意図のもとで
企業は行動を起こすのに必要な道具として「製品・サービス」を提供する。
顧客は、それら道具を用いて、自らの文脈に沿って具体的な行動を想定する。
かくして、発現したものが、「その顧客にとって意味ある文脈価値」。