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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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IMと組織開発の関係

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【この投稿は、順次、書き足していきます】

企業が自社を取り巻く環境の変化に対応するためには、組織内部における学習が欠かせない。その組織学習には、個人レベル、課や部などのサブシステムレベル、全社的なトータルシステムレベルのすべてが求められる。個々の業務が交互に関連付けられた一連の組織プロセスを作り上げ、さらなる環境変化に対応すべく継続的に組織の能力を高めていかなければならない。組織的な学習が、競争能力の生成と向上をもたらすのである。

そのためには、組織の内部において情報の共有と展開が欠かせない。コーポレート・コミュニケーション(CC)は、統合化されたコミュニケーションのシステムである。しかるべき財務上の良好な結果に結びつくよう、事業を取り巻く環境に関する情報の収集と、それら情報からの意味合いの抽出することに重きを置く。CCは、エクスターナル・コミュニケーションとインターナル・コミュニケーションに大別される。前者は、事業を取り巻く外部環境から得られる情報の収集と解釈を通じて、経済的な取引を成立させることに主眼を置く。一方、後者・インターナル・コミュニケーションは、そのような情報を組織内に展開して、上述の良好な経済的取引がもたらされるよう組織内に望ましい行動(Activities)を生み出すことに主眼を置く。当然のことながら、両者は相互に結びついているべきであり、協働的な業務プロセスの持続的な進化をもたらす“market-responsive learning system”が求められる。

IMは、組織開発を操作可能にするようオープンなコミュニケーションシステムを提供する方法論であり、「顧客志向の醸成(態度の管理)」と「組織内の情報共有(コミュニケーションの管理)」という2つの側面を持つ。

一般的に、組織内のコミュニケーションの巧拙は組織構造によって決まると考えられているが、IMは、「どのようなコミュニケーションが組織内でなされるべきかが、組織の設計と開発を決定づける」という立場を取る。今日の高度情報化の時代において、学習によって組織が生み出す知識は、その組織の内部において情報の共有と展開が重要。IMは、そのようなコーポレートコミュニケーションの中核を担い、組織プロセスの向上に貢献する。IMとHRMは、外的適応と内的適応を繋ぐインターフェイスを務める。


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