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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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サービス・デリバリ・プロセス

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昨日、某社 経営トップといろいろ意見交換させていただきました。「インターナル・マーケティングは実におもしろい」と、仰っていただきました\(^o^)/
いま取り組んでいることは、企業の経営層のニーズに応え得ると思う!よっし!この調子でがんばるぞ!

昨日の一番の収穫は、サービス・デリバリ・プロセスの重要性を再認識できたこと。これまで、「戦略ストーリー」や「アクティビティ・オーバービュー・シート」など様々な言い方をしてきましたが、

「SP(Strategic Positioning)として定めたサービスコンセプトを、どのようなアクティビティの繋がりで実現するか」を表した図は、たしかに「アクティビティ・オーバービュー」ではあるけど、サービスマーケティング分野の術語をそのまま借用したほうが後々の混乱を避ける意味でも望ましいかなと思います。

また、サービス・デリバリ・プロセスのほかにも、もう一つ重要なことを認識しました。それは、「収益獲得シナリオは、外部適応と内部適応を繋ぐ役割を果たしている」のではないかということ。市場という外部環境における当該事業の位置づけをSPとして定めた後、つまり、外部適応方針を定めた後、検討者の視点を過不足なく組織内部に移す際に、収益獲得シナリオは思考すべき範囲の全体(検討者が見通すべき範囲の全体)を示す。収益獲得シナリオがない場合、描かれたサービス・デリバリ・プロセスは検討者自身の関心領域に過度な焦点が当てられた図になりかねない。そのような局所的な描画になる危険性を防ぐことに、収益獲得シナリオは役立つと思う。

ということで、事業構想は次の4点。
ただし、この順番に検討していくということではなく、上記4つは、あくまで「4つの構成要素」だと思う。

1. サービス・コンセプトの設定(SP)
2. 収益獲得シナリオの策定
3. 組織オペレーション方針の設定(OC)
4. サービス・デリバリ・プロセスの策定

イメージ 1



実際の検討の流れは、
step1. サービス・コンセプトの設定
step2. 同サービスの実現に必要な組織内部の行為(業務=内部製品)の洗い出し
step3. それら行為を束ねることによる当該事業の収益獲得シナリオの策定
step4. 収益獲得シナリオをふまえ、必要な組織内部の行為(業務=内部製品)の追加
step5. 冒頭のサービスコンセプトを実現する行為の繋がり(内部製品の繋がり)をサービス・デリバリ・プロセスとして描画
step6. 描かれたサービス・デリバリ・プロセス全体にタイトルづけ(OC)
step7. サービス・デリバリ・プロセス全体のタイトルをふまえ、内部製品のラインナップおよび内部製品間の繋がりを加筆修正

という流れが
現実的なんじゃないかな。

そして、同サービス・デリバリ・プロセスをふまえ、各部門が検討すべきは

(1) 既存の内部製品の改善
(2) 新規の内部製品の追加
(3) 内部製品間の既存の繋がりの改善
(4) 内部製品間の新規の繋がりの追加

これら4視点から、各部門が方針展開していく。
そんなイメージはどうかしらね。

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