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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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TQM基礎

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品質とは、
ニーズを満たす程度。

品質=CS
「品質経営」と「CS経営」は同義

品質要素とは、
品質を分解して、個々の性質を論じることができるよう項目化したもの。

品質特性とは、
ややもすると抽象的表現になりやすい品質要素を、具体的な測定可能な表現に変換したもの。個々の品質要素の充足程度を測るための尺度。

品質区分(魅力的品質/当たり前品質など)は、
品質要素を、客観的側面(充足/未充足)と主観的側面(満足/不満足)の二軸マトリックス上で分類したもの。

↓↓↓↓
上記から思い浮かぶこと
↓↓↓↓

パッと思い浮かんだのは、
6バトルフィールド。

IMフレームを用いて第1柱を考えてみると、

品質に相当するものが、SP。
つまり、顧客がその先の顧客から選ばれる理由。

SPの実現に関わる要素に分解し(=品質要素)、狩野先生の品質区分とは異なる独自の分類手法が、6バトルフィールド。6バトルフィールド分析の結果、顧客の重点目標が決まる。

これまでは、複数の目標の中から「一番大事な目標はどれですか?」と直接訊いていたけど、それ意味ない。目前の改善事が選ばれるに決まってる。

6バトルフィールドは、重点目標を導出する画期的なツールだと思う。

となると、、
第1柱は、先日のIMフレームのまんまの構成というわけにはいきませんね。独自の項目構成になること必至。

---

品質要素が、
「製品安全性」「信頼性(保全性)」「ユーザビリティ」「環境保全性」「経済性」「感性(アフェクティブ)」と既に分類されている点が非常に気になる。

顧客が実現したいことによって、品質要素は必然的に異なるはず。

上述の区分はたしかにそうだけど、しかし、品質要素をこんな静的に扱っていいものだろうか?

こういう区分を是とした場合、どんな製品カテゴリも同じ品質要素構成になってしまうのではないか?どうも合点がいかぬ。

ーー以上、感想ですーー

品質保証とは、
ニーズを満たすことを(1)確実にし、(2)確認し、(3)実証するために、組織が行う体系的活動。

品質保証 ≠ クレーム処理、検査、評価の繰り返し

(1)確実にするには、
ニーズを把握し、それに合った製品・サービスを企画・設計し、これを提供できるプロセスを確立すること。

IM用語で換言すると、「SPを定め、それを実現するサービスを企画し、これを提供できるサービス・デリバリ・プロセスを確立すること」ということになる。

(2)と(3)については後ほど加筆。

品質管理とは、
顧客・社会のニーズを満たす製品の品質、およびサービスの質を効果的かつ効率的に達成する活動。

IM換言すると、「外部適応方針と内部適応方針をふまえ、これを具現化するサービス・デリバリ・プロセスを効果的かつ効率的に達成する活動」といえる。

ISOは、
上述の品質保証3か条のうち、「(3)実証」を重視。エビデンスを示すことが主。

一方、TQMにおける品質保証は
「顧客の要望に応えるプロセスを作る」という意味合いが強い。

→ おそらく、ここでいうプロセスは、経営学でいうところの「ビジネスモデル」に限りなく近い。

その背後にある価値観は、
品質を確保するためには、「製品・サービスを生む出すプロセス・システムの質」や「決められたプロセス・システムどおりに実施・改善するマネジメントの質」など要因系の質を確保する必要がある」という考え方。

この価値観があることにより、上述の(1)~(3)のすべてを加味した「品質保証の質を上げることの重要性」が定着している。

品質保証があるから、
顧客からみて「信用」が生まれる。信用を積み重ねることによって「信頼」される存在になる。

品質保証とは、
顧客・社会が要求する製品・サービスを
1)つくり出すプロセスをつくり
2)その通りに実施し、外れたら応急処置・再発防止し
3)活動内容を証拠をもって顧客に誠意をもって示す
これらの活動を、すべての機能部門、階層で感度よく行うこと。
クレーム処理、検査、評価の繰り返し等しなくてもよい活動にすることが真の品質保証。

品質保証を確実にする、すなわち
顧客・社会のニーズを満たすことを
(1)確実にし、
(2)確認し、
(3)実証する
ために組織が行う体系的活動。
その真髄は「プロセス保証」にある。「自工程完結」という場合もある。

プロセスとは、インプットを受け取り、これになんらかの価値を付加して、アウトプットを生成する相互に関連したひとまとまりの活動を指す。
Y = f(x)

プロセス保証とは、
・既定のプロセス内で
・アウトプットが
・基準に合致することを確実にする
・一連の活動

やり直しをなくすることが真のプロセス保証。

一つのプロセスを
次の3行書きで表すことができる。仮に、これを「プロセス・ユニット」と呼ぶ。


資源
--
作業=活動
--
アウトプット


プロセス保証の基本は、
各プロセスにおける達成すべきアウトプットを明確にした上で、
そのアウトプットを得るインプットおよび経営資源の要件を明らかにし、
手順の設定、手順通りの実施、結果の確認を行うこと。

最終的なアウトプットを保証するためには、
その一つ一つのプロセスが繋がって、最終的なアウトプットが得られるような「プロセス保証の連鎖」を作り上げることが大切。

→ これ、まさに「サービス・デリバリ・プロセス」じゃん。サービス・デリバリ・プロセスを上記の「プロセス・ユニット」の繋がりとして表現してみたい。

これまでの品質保証は、
節目管理、再発防止資料、残問題件数に着目してきたが

これからの品質保証は、
節目管理に加えて「プロセス保証」、再発防止資料に替わって「良品条件(ロジック)」、残問題件数に替わって「プロセス保証完成度」が重要になる。

かつては「不良を次工程に流さない」であったが、これからは「各プロセスの良品条件を満たす」を徹底すべし。


TQMとは、
・ 品質を中核に、
・ 顧客及び社会のニーズを満たす製品・サービスの提供と、
・ 働く人々の満足を通した組織の長期的な成功を目的とし、
・ プロセス・システムの維持向上・改善・革新を
・ 全部門・全階層の参加で
・ 様々な手法を駆使して行うことで
経営環境の変化に適した効果的・効率的な組織運営を実現する方法。

上記のTQM定義、
素晴らしいと思う。
非の打ち所がない。一見するとね。

「製品・サービスの提供」というくだりが異常に気になります。私としては、次のように読み替えたいです。

↓↓↓

TQMとは、
・ 品質を中核に、
・ 長期的視点から顧客の発展を叶えるサービスの提供を目指し
・ 働く人々の長期的な成功と組織の長期的な成功を一致させ
・ サービス・デリバリ・プロセスの維持向上・改善・革新を
・ 全部門・全階層の参加で
・ 様々な手法を駆使して行うことで
経営環境の変化に対して外部適応と内部適応の両方を同時に達成するために、効果的・効率的に組織運営を実現する方法。

と言いたいな。

これは、もろ組織開発でっせ。
日本で組織開発という言葉が耳慣れないのは、日本にはダイバーシティがなかったからではなく、組織開発なんて言葉を使わなくても方針管理や改善活動があったからじゃないの?そんな気もします。

気になるのは、
上記のTQM推進を担うのは、どの部門なの?

戦略人事の心意気はわかりますが、どうひっくり返ったって、人事部には無理だ。

じゃあ、どこ?経企?

いやあ、経企にそんな細部詳細美学あるかな?

やはり、
事業本部長のオーナーシップで推進されることが最も相応しいと思う。

人事は、そうねえ、、
各プロセスに従事する担当者に求められる能力の定義と開発かな?つまり、タレントマネジメント。

というのが、現実的なのではないかな。どうかな?

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