(1) ホワイトカラーの生産性: IoTによって業務プロセスは変わるのか?
1.1 分母を小さくするアプローチ: プロセスがもっとシンプルになる。活動が効率的になる。価値連鎖のなかで付加価値を生む行為の占有率が高まる。
1.2 分子を大きくするアプローチ: 営業活動が劇的に変わるのではないか。顧客に最も近い営業が変わると、事業の仕組みがガラっと変わる。ハードウェアを売っていた営業とは違う。顧客と直接向き合う営業は、IoTをどううまく使えるか?
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(2) IoTは、TQMの発展に貢献するか?
2.1 異なる部門が、情報を共有。月1ペースの情報共有が、質と量が上がる。
2.2 TQMの根幹はPDCAを回す。意思決定が速くなる。高速PDCA。
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(1)と(2)の話をくっつけてみる。
SDロジックの本質は、価値共創。
「企業が価値を創って、提供する」という考え方は誤り。
では、何の価値を共創するか?
前投稿の 「生産性向上」 に着目すると、
「何の価値を共創するか?」は、
「何の生産性を一緒に向上させるか?」と言い換えることができる。
上記(2)では、
PDCAの主体はあくまで企業側という暗黙的な前提があると思われるけど、
価値共創時代の今日、PDCAをぶん回す主体は、企業と顧客の双方。つまり、IoTがもたらす最大変化の一つは、顧客関係性なのではないか。
これまでの顧客関係性は、
「売る企業」 と 「買う顧客」 という
取引の関係。
一方、
SDロジック登場後の顧客関係性は
共創の関係。
これまでは「共創」というボワーンとした言葉が使われてきた感がありますが、IoTによって多種多様なデータをひとまとめに使える時代に入ったことにより、単なる「共創の関係」という言い方ではなく、もっと踏み込んだ言い方ができるようになるんだと思う。
それは、
「共通テーマを協働PDCAする関係」。
ハードあるいはソフトを売りっぱなしではなく、売った後も一緒にPDCAを回す関係。顧客の関心事であるテーマに即して、道具としてのハード・ソフトを提供し、テーマの進捗度合いや達成状況を共同管理する関係。
なお、ここでいう共通テーマとは、
企業と顧客が合意した「生産性向上の対象」のこと。
初期の生産性向上の対象は、ある一定以上の成果を出した時点で、次の対象に移行する。その対象もある一定以上の成果を出した時点で、さらに次の対象に移行する。
これからの時代の営業は、
「売り子」 じゃない。
中長期的な観点から
協働PDCAを策定し、進捗を管理する 「アカウントプランナー」 的になるべきなのではないだろうか。
その過程で、ハード・ソフトの売り買いが発生する。
いわゆる 「販売」 は、結果として生じるのであり、目的ではない。目的はあくまで、共通テーマの協働PDCA。
そうなってくると、、
もはや、「売り手」と「買い手」という考え方を破棄したほうがいいんじゃないだろうか?
「共通テーマの協働PDCAする相手」は
自社製品・サービスの買い手だけじゃない。
オープン・イノベーションの相手ともいえる。
顧客と呼ばれる「買い手」と
オープン・イノベーションの「協働」は
いったい何が違うんだ??
「共通テーマの協働PDCA」という観点から見て
両者に違いはない。というか、違うとみなす必要があるのか?
それまで顧客だと思っていた相手は、
そのさきの相手に向かって、協業する関係になるかもしれない。
また、
それまでシーズを融通する相手だと思っていた相手は
あるときから「買い手」一辺倒になるかもしれない。
両者を区別する必要性が急にわからなくなってきた。
「顧客」 という言葉がむしろ邪魔なのかもしれない。
---以下、メモのあまり---
品質保証という観点から、顧客の真のニーズを抽出する。
新たなニーズを引っ張ることができるようになる
お客様以上に、顧客を知る。
基本線は、
共通テーマの共同管理。
協働テーマの設定
共同管理
脱・単品販売ビジネス
共通テーマの、協働PDCA
そのフロントラインに、営業
協働テーマに関する、
新たな付加価値を生む。