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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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「行動」への着目

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P28
問題を特定し解決するプロセスは、現実の状況の中で人々が実際にとる行動を基盤にしなければなりません。想定される行動パターンに基づいて、クライアントやスタッフがどう反応するかを想像するだけ、あるいは理想を思い描くだけの方法は、基盤にはなりません。

P12
先日、ある税務署員が私のパスポートのコピーを取りました。当のパスポートは、バイオメトリック・パスポートです。パスポートのデータを電子的に読み取って確認した後、データベースの関連情報を呼び出して私の既存の記録と付き合わせれば、それで済みます。

なぜ、彼らは紙をコピーするのでしょう?

P26
なぜ、肉を半分に切るのか?
実は祖母が持っていたオーブンが小さかっただけでであり、肉を美味しく焼くためではありませんでした。人々の行動はつねに、さまざまな思考モデルによって形作られており、その背後にある本来の理由を理解せずに行動を変えるのは難しいものです。行動を変えるためには、「なぜ」物事が現在の様相を呈しているのかを理解しなければなりません。

P12
製品やサービスの機能や利用方法を改善するためには、なぜそれらが、利用者にとって望ましい仕組みと食い違うのかを問わなければならない。「どのように(how)」ではなく、「なぜ(why)」である。

なぜという質問に答えるために、以下のステップに順に取組みましょう。
・カスタマ・ジャーニー・マップの作成
・仮説の検証
・タッチポイントのマッピング
・タッチポイント・マトリックスとそれに基づく構造化された改善策

P26
本書は、製品やサービスを提供するにあたり、顧客が実際は何に価値を感じているかを探りだすための有用な方法を紹介する内容です。快適なカスタマ・エクスペリエンスを提供するための改善点が、きっと見つかります。

【出典】
「サービス・デザイン入門」
J・マルゴス・クラール著、郷司陽子翻訳、長谷川敦士監修
ピー・エヌ・エヌ新社

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