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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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「学者モード」と「実務家モード」を激しく行き来する醍醐味

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今日は朝から某社向けプレゼンシートを作ってました。
さきほど骨格ができあがりました。昨日までが激しかったのでまるで病み上がりみたいな心身状態ですが、その割にはなかなかの集中力だったかも。あはは。週明けの月曜日、営業とマーケのみなさんと作戦会議がありますので、このシートを使ってミーティングに臨みます。

という感じで
今日はすっかり実務家気分でしたが、

昨日までは論文づくり。学者モード炸裂だったんですよね。にゃはは。

昨日と今日で
一気に反転し、あまりの違いの大きさで久々に実感したのですが、
実務家モードと学者モードは、心の持ちようが全然違いますねー

いやいや、心の持ちようというか、思考回路が違う。なんといいますか、その、、、学者用のCPUボードをバコっと外して、実務家用のCPUボードにスロットをはめ替えるような感じ。体は一つなのですが、別の人にスイッチを切り替えるような感覚です。いやいや、ほんとヘンなんです。この感覚は。

学者モードと実務家モードの関係は、
「演繹と帰納」の話になぞらえますと

学者は、帰納優勢。
事実・事象から導かれた原理・原則をいかに表現するかに腐心します。

一方、実務家モードの時は、その真逆。演繹優勢です。
これまでに蓄積した原理・原則たちの中から、クライアントが置かれた状況に即して取捨選択し、解くべく問題を設定して実際に解きます。

普通は、どちらかです。よね?
学者は学者。実務家は実務家。
実務家は、学者業をやらないし、
学者は、実務をやらない。

一定のサイクルで
実務家を年数もやって、その後に学者というケースは最近増えていると思いますが、

短いサイクルタイムで
学者と実務家を行き来する人って
そりゃま、いるにはいるでしょうけど、非常に少ないんだろうなと思います。

他人が編み出した原理・原則を本で学んで
自分の課題に当てはめるという演繹なら、ごくごく普通ですが、

自ら経験し、
その経験を自らの手で帰納法して原理・原則を引っ張って、
その原理・原則を次の自らの実践で試し、
その結果をもとに直ちに前述の原理・原則に修正をかける。
という繰り返しは、

めちゃめちゃおもしろい\(^ω^)/

原理・原則の仮説を作って自分で試す。
これはまさに実験だ!! 大真面目な実験!
そっかぁ、もしかしたら、この仕事に全く飽きがこないのは、日々是実験だからなのかもしれないですね。


この数日間でおもしろかったのは、、、

今週火曜日に、
上述の某社を初めて訪ねました。
いろいろ実情を伺い、「それならば、こういうアプローチでやってみよう!」というアイディアが浮かびその場で提案してきました。

帰宅後、
学者スイッチを入れて論文づくり。

前日までに7割くらいは出来ていましたが、
考察章でパンチが効いたことを書けてなくて
うーんうーん、と困っていました。

帰宅して、パソコンを開き、作業再開。

再開直後に
「ん!? あー!!今日、某社で提案したアイディアがまさにこの論文の『実務へのインプリケーション』として書くに相応しいじゃんか!」と思い立ち、

思考の豆電球が点灯している間に一気に考察章を書き上げたという次第です。

話はそこで終わらず、
火曜日に、ふと湧いて出てきた思いつきを、
論文に文章として書いたことによって、頭がなお整理され、

今日はその内容は、さっそく利用してプレゼンシートに活かされました。

たった5日間で
帰納と演繹を1往復ですね。
結構な生産性の高さヽ(´▽`)/



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