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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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「オペレーションズ・マネジメント」のメモ

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オペレーションズ・マネジメントとは、
生産システムのQCDESのマネジメントである。

ここでオペレーションとは「業務」である。
それぞれが連鎖し、サプライチェーンやバリューチェーンを形成し、
最終顧客に向けた価値創造プロセスを成す。

オペレーションズ・マネジメントの歴史は、
変動あるいはリスクとの戦い。
時代とともに、オペレーションの範囲は拡大し、それに伴い対処すべき変動も増大した。

1) 標準化パラダイム (20世紀初頭~)
・ つくったものを売る時代
・ オペレーションズ・マネジメントの始まり
・ 供給側のオペレーションの効率追求
・ 標準化”による、内なる変動のコントロール
・ テイラーによる科学的管理法。フォードによる、作業からラインへの標準化範囲の拡大

2) 組織的改善パラダイム (60年代~)
・ “売れるものをつくる”時代
・ QCD向上
・ “見える化”した上での組織的改善
・ 「外からの変動対応」と「内なる変動低減」

3) 価値創造パラダイム (90年代後半~)
・ 広範囲の変動の見える化
・ グローバル企業のSCMは「事業収益の最大化」を目的にしているのに対し、日本のSCMは「在庫やコストの削減」が目的
・ Garter社が実施するサプライチェーンの世界ランキングは、「事業収益を上げるために、最終需要起点の原理に基づきリーダーシップを発揮している企業」が評価の要点
・ SCMでは「あらゆる補充活動は最終的に需要があってはじめて喚起される」という立場をとる ⇔ 製品の生産を起点とするTPSは、生産サプライチェーンのマネジメント。生産という場で最終製品の生産量の変動を一旦凍結し、生産プロセスにおける内なる変動要因のみに着目
・ SCMは変動の存在を認めたマネジメント ⇔ 日本企業のマネジメントは変動の存在そのものを認めず、これをなくすことを重視

4) IoTパラダイム
・ あらゆる変動を見える化
・ 共創アプローチの到来による、クラスⅢ「プロデューサ的人材」が急務
・ 本来、顧客との共創は、「お客様第一」「おもてなし」「三方よし」など日本文化の原点に立ち返れば他国を凌ぐもの

出典 「現代オペレーションズ・マネジメント」


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