1.全体ワークセッション(WS)の開催について
開催期間: 6カ月間
開催間隔: 月1回ペース
開催回数: 全6回。
WS1回あたりの実施時間: 終日(正味7時間)
実施内容: 各回WSは「各チームの検討結果報告」、「講評(各チームの検討内容に対するフィードバック)」、「講評をふまえたチーム別グループワーク」、「参加者全員による総合ディスカッション」から構成される。
2.自主ワークの実施について
WS中のチーム別グループワーク時間には限りがあるため、必要に応じて各チームは自主ワークを実施する。ただし、自主ワークの実施は強制ではない。
3.チーム構成
3.1 参加者の所属部門
下記の第1条件と第2条件の両方を満たすチーム構成が理想的。ハードルの高さが災いして参加申込数が少なくなりかねない場合は柔軟に対応するが、成果物の質を考えると少なくとも第1条件は必須条件にしたい。
【第1条件】
事業の高付加価値化に向けて、ハードとソフトを組合せて創造すべき価値を検討することから以下の各部門から構成された部門横断型チームが望ましい。
1)マーケティング部門、商品企画関連部門
2)R&D、研究開発部門
3)アフターサービス、カスタマサポート部門
【第2条件】
過去の研究会において「短期的な売上向上」に陥るケースが散見された。議論に長期的展望をもたせ、ビジネスモデルの再構築に発展させるべく次の部門の参画を目指したい。
4)経営企画部門
【その他】
「将来に創造すべき価値」に関する議論が「価値創造の仕組みづくり」に及ぶことを想定する場合、上記の経営企画部門のほかに、次の部門の参画があれば尚よい。
6)ICT、情報システム部門
7)SCM、生産部門
【望ましくないチーム構成】
・既存の特定商材の売上向上が目的化したメンバーで構成
・技術や知識など組織が保有する経営資源(シーズ)に明るくないメンバーで構成
・特定1部門のみのメンバー構成。広告宣伝部門だけのチーム構成は論外。
3.2 参加者の年齢および職級
4.参加企業数:3-5社
参加企業間の相互学習機会を提供するという趣旨に沿って、少なくとも3社以上の参加を目指したい。その一方、参加企業を5社を超えると、毎回のWSがワーク報告を聞くだけで時間を終えてしまうため、最大5社までとしたい。6社以上の参加申込がある場合、前項のチーム構成と、次項の「研究会の趣旨に馴染む業種か否か」という両面で評価する。
5.参加に相応しい企業の特質および志向性
5.1 「単品売り切り型ビジネス」ではなく、「ソリューション型ビジネス」を志向する企業が望ましい
研究会の開催実績を積んでいくことで将来的にはすべての業種の参加を歓迎できるようになることを目指すが、販売することが目的化した「単品売り切り型のビジネス」を志向する企業は本研究会に馴染まない場合が多い。低価格商材の単品売り切り型はさらに困難を極める。下記のような「ソリューション型のビジネス」を志向する企業は高い確実でうまくいくことが期待される。
● 「売ることが目的」ではなく、「売った後の持続的な価値創造が目的」
● 売った後、ここからようやく価値創造が始まる
● 製品・サービスを顧客が使いこなすことによって価値が生まれる
● 製品・サービスを使いこなす顧客の力量によって価値の大きさは変動する
● 自社の商材のパフォーマンスによって、顧客の商材のパフォーマンスが大きく変動する
以上のことを換言すれば、「使って終わり」という消費財的な性格の強い商材ではなく、「使いこなして価値が高まる」という生産財的な性格をもった商材の考察は本研究会に非常に馴染む。
5.2 「短期的な売上向上」ではなく、「長期的展望に立った事業の高付加価値化」を志向する企業が望ましい
本研究は、直近の新製品・サービスの考案というより、長期的展望に立った事業の高付加価値やビジネスモデルの変革を目指す。現状を打開したいという動機が強すぎるあまり、短期的な売上向上策の議論に陥ることを回避したい。5社を超える参加申込がある場合、長期的展望に立った事業の高付加価値化を目指す企業の参加を優先したい。
5.3 「(短期・中長期を問わず)事業の業績向上」だけでなく、「将来の当該事業を担う幹部人材の育成」に短期的な売上向上」ではなく、「長期的展望に立った事業の高付加価値化」を志向する企業が望ましい