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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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ゼロに何を掛けても、ゼロはゼロ

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すべての原点、
ん?「出発点」と言った方がいいのかもしれません。

それは、2008年に生まれた価値創出ロジックです。クリティカル・シンキングにおけるピラミッド法を用いて、演繹法を組み合わせてロジカルに新規アイディア導出を目指すというロジックです。一見すると強引でめちゃくちゃに映ることでしょうが、個人的には結構なヒットでした。三塁打に近いかもしれない。いや、それはいいすぎかな。じゃあ、二塁打くらいにしておきます。少なくとも、単打ではないです。

その後、6年の月日を経て、
2014年に理想追求型QCストーリーが誕生しました。「事業を通じて目指す理想」を起点としたバックキャスティングによって、新商品アイディアを導出するための手続きです。

手続きが存在しないことには
どれだけバックキャスティング、バックキャスティングと連呼したところで話が前に進まないと思ったんです。バックキャスティングという思考のアプローチは、とても大事。ほんとにそう思っているからなおさら、どうしても手続き化したかったんです。

しかし、
問題の所在は「手続きの有無」ではないのかもしれない。

制約条件理論の術語を用いて正確に言うと、
手続き不在は「根本原因」に過ぎず、
「中核問題」ではないのかもしれない。

そう認識するに至っ決定打は、
一昨年(2016/8~)の某プロジェクト。


2007年くらいから直面していた問題は、手続きが存在しないからだと、ずっと思ってました。だから、ステップ構成の手続き化を目指しました。

しかし、
一昨年のプロジェクトは
そういう次元の問題ではなかった。
あらためて振り返ると、これまでに難航したプロジェクトにも共通項があったことに気づきました。


「手続き」というのは、いわばモデル式のようなもの。いくつかの変数で構成された「式」に過ぎません。この式になにがしかの値を代入してはじめて、左辺Y(アウトプット)が算出されます。

ということは、
式が有っても、代入する値が無ければ、
左辺Yは、相変わらず導出されない。

代入してみたい値を持ち合わせていない主体が
モデル式を手にしたところで、結局なにも出てこない。

【つづく】

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