【顧客洞察】
1.1 事業ドメイン価値を定義する
1.2 スクリプト範囲を設定する
1.3 スクリプト目標を展開する
事業ドメイン価値と照らし合わせながら、スクリプト目標(Do結果)と目標値を書き出す。目標値は、その達成レベルが関係メンバーで共有できるようにできるだけ具体的に記入する。
1.4 顧客ジョブを展開する
スクリプト目標の達成に関わる顧客のジョブを「〇〇を〇〇する」のかたちで書き出す。そして、各ジョブ表現の上下関係を考え、1次Do・2次Do・・・と展開する。
1.5 スクリプト目標と顧客ジョブを関連付ける
二元表を用いて、スクリプト目標項目と顧客ジョブの対応関係を◎〇△で示す。
1.6 保証項目の抽出
スクリプト目標と顧客ジョブの関係を念頭に入れて、目標値を達成するために必要な顧客ジョブの修飾語を検討する。
1.7 顧客ジョブと保証項目の追加
二元表が完成したら、全体を眺めて、スクリプト目標や目標値と各ジョブの保証項目がきちんと対応しているかを点検し、重要な保証項目が不足していたら追加する。
一方、今ある顧客ジョブと保証項目で目標値の達成が危ういと感じる場合には、新たな顧客ジョブとその保証項目を加えて、スクリプト目標項目と顧客ジョブの対応関係を再度見直す。
これらの検討を通じて、重要顧客ジョブは何か、今まで行ってきた顧客ジョブ内容に見直しの余地はないかの考察を深めることができ、顧客のプロセス全体の設計の質を高めることが可能になる。
【自社洞察】
2.1 保有シーズの棚卸し
顧客ジョブのサポートに関わる当社保有シーズを「対象」と「作用」を含むラベル表現にしてリストアップする。
2.2 ターゲット顧客ジョブおよび保証項目の選定
リストアップされた保有シーズをもとに、各顧客ジョブに対する充足可能性を◎〇判定し、ターゲットとなる顧客ジョブおよび保証項目を定める。
2.3 業務目標を展開する
顧客ジョブの保証項目と照らし合わせながら、業務目標と目標値を書き出す。目標値は、その達成レベルが関係メンバーで共有できるようにできるだけ具体的に記入する。重要な業務目標には★を付けるとよい。
2.4 業務機能を展開する
業務目標の達成に関わる業務を「〇〇を〇〇する」のかたちで書き出す。そして、業務機能の上下関係を考え、1次機能・2次機能・・・と展開する。
2.5 業務目標と業務機能を関連付ける
二元表を用いて、業務目標項目と業務機能の対応関係を◎〇△で示す。
2.6 業務保証項目の抽出
業務目標と業務機能の関係を念頭に入れて、目標値を達成するために必要な業務機能の修飾語を検討する。
このプロセスでは、関係者が集まって業務目標達成に効果的業務の進め方を全員で知恵を出し合い、業務遂行時に注力することは何か、ともに考え生み出す場を共有するところに最大の価値がある。
2.7 業務機能と業務保証項目の追加
二元表が完成したら、全体を眺めて、顧客ジョブ保証項目と各業務の保証項目がきちんと対応しているかを点検し、重要な業務保証項目が不足していたら追加する。
一方、今ある業務機能と業務報告項目で顧客ジョブ保証項目の達成が危ういと感じる場合には、新たな業務機能とその業務保証項目を加えて、顧客ジョブ保証項目と業務機能の対応関係を再度見直す。
これらの検討を、業務の計画段階で行うことにより、重要業務は何か、今まで行ってきた業務内容に見直しの余地はないかの考察を深めることができ、業務全体の設計の質を高めることが可能になる。
2.8 活動システムの構築
業務群を業務の連続性を考慮して配置する。業務間の前後関係をもとに活動システムを構築する。業務の連続性を考慮することによって、品質保証体系図を作成する際の参考にすることができる。
2.9 業務マネジメント要素への落とし込み
業務目標達成のための重要業務と業務保証項目が明確になったが、目標達成可能な業務遂行が現有リソースで可能か、強化すべき対象はどこかを明らかにしていくためには、「技術・知識」「組織」「仕組み・体制」などの業務マネジメント要素との対応関係を見て、現状保有レベルとのギャップを調べ、どの部分を強化すべきかを見い出し、対策を講じる。
たとえば、業務機能とその遂行に必要な技術や知識との二元表を作成することにより、どの業務にはどんな技術や知識が必要とされるかを明確にする。具体的には、重要度の高い業務機能と関連の強い技術や知識要素をチェックし、必要とされる技術や知識のレベルを二元表の下に記入する。そして、もしも概要する技術や知識が不足している場合にはそれを重点強化していく。
また、業務機能と担当者や部署との二元表を作成することにより、目標達成に必要な最適な役割分担が検討できる。具体的には、重要度の高い業務機能と関連の強い組織や部署をチェックし、現状の組織や担当者の対応レベルを二元表の下に記入する。そして、もしも組織或は担当者の職能レベルで補償水準の達成が困難と予想される場合は、組織メンバーのスキルアップ教育などの具体的なアクションをとる。
あるいは、業務遂行に必要な仕組みや体制との二元表を作成するとことにより、業務遂行に必要な文書やルールなどの仕組みで体制を明確にできる。もしも、重要度の高い業務の遂行に必要な仕組みや体制の構築が不十分である場合はそれを重点強化する。
このように、目標達成に必要な重要業務を遂行するための、技術や知識、組織や担当者、仕組みや体制を明確にし、不足部分を業務設計段階で発見して、動機に手当てを行うことができるようになる。
以上、業務目標と業務機能および業務保証項目の関連づけを行うことによって、「業務全体の俯瞰」「業務内容の明確化」「業務目的と業務保証項目の明確化と階層化」「役割と責任の明確化」といった業務の見える化が容易になる。これにより「目的達成手段の確保」「ボトルネック業務の抽出」「有効な改善策の策定」といった改善策を見い出すことが可能になる。
[出典]
第3世代のQFD事例集 第5章 「Job-QFDの事例」
これにスクリプト論およびジョブ理論などの考え方を適用
--------------以下、オリジナル--------------
1.業務目標を展開する
上位目的と照らし合わせながら、業務目標と目標値を書き出す。対象組織における業務を、上位目的と照らし合わせながら、業務目標と目標値を書き出す。目標値は、その達成レベルが関係メンバーで共有できるようにできるだけ具体的に記入する。重要な業務目標には★を付けるとよい。
〇〇イベントの成功
[業務目標] [目標値]
参加者数 500人★
内容充実度 満足度5が60%以上
会場の快適度 〇〇ホール並み
次回参加希望率 参加者の70%以上★
2.業務機能を展開する
業務目標の達成に関わる業務を「〇〇を〇〇する」のかたちで書き出す。そして、業務機能の上下関係を考え、1次機能・2次機能・・・と展開する。
〇〇イベントを 実施計画を策定する 講演内容を揃える
開催する イベントを準備する 参加者を招集する
イベントを実施する 会場を準備する
実施結果を振り返る
3.業務目標と業務機能を関連付ける
二元表を用いて、業務目標項目と業務機能の対応関係を◎〇△で示す。
4.業務保証項目の抽出
業務目標と業務機能の関係を念頭に入れて、目標値を達成するために必要な業務機能の修飾語を検討する。
たとえば、「講演内容を揃える」という業務機能に関係する業務目標には、「参加者数」、「内容充実度」、「次回参加希望率」、「総工数」があるが、それぞれの目標達成のためには、「どのような講演内容を、どのやって揃えるか」を考える。「500人の参加者数を集めるために、話題性のある講演内容を揃える」「参加者の満足度を5にするために、聞き応えのある講演内容を揃える」「リピート参加率を高めるために、継続性のある講演内容を揃える」「目標の総工数で業務を完了させるために、講演内容を迅速に揃える」といった修飾語を抽出した。こうして、「講演内容を揃える」という業務遂行時には、業務保証項目が「講演内容の話題性」「講演内容の聞き応え」「講演内容の継続性」「活動の迅速性」であることを意識して活動すべきことが明確になった。
このプロセスでは、関係者が集まって業務目標達成に効果的業務の進め方を全員で知恵を出し合い、業務遂行時に注力することは何か、ともに考え生み出す場を共有するところに最大の価値がある。
5.業務機能と業務保証項目の追加
二元表が完成したら、全体を眺めて、業務目標や目標値と各業務の保証項目がきちんと対応しているかを点検し、重要な業務保証項目が不足していたら追加する。
一方、今ある業務機能と業務報告項目で目標値の達成が危ういと感じる場合には、新たな業務機能とその業務保証項目を加えて、目標項目と業務機能の対応関係を再度見直す。
これらの検討を、業務の計画段階で行うことにより、重要業務は何か、今まで行ってきた業務内容に見直しの余地はないかの考察を深めることができ、業務全体の設計の質を高めることが可能になる。
6.業務マネジメント要素への落とし込み
業務目標達成のための重要業務と業務保証項目が明確になったが、目標達成可能な業務遂行が現有リソースで可能か、強化すべき対象はどこかを明らかにしていくためには、「技術・知識」「組織」「仕組み・体制」などの業務マネジメント要素との対応関係を見て、現状保有レベルとのギャップを調べ、どの部分を強化すべきかを見い出し、対策を講じる。
たとえば、業務機能とその遂行に必要な技術や知識との二元表を作成することにより、どの業務にはどんな技術や知識が必要とされるかを明確にする。具体的には、重要度の高い業務機能と関連の強い技術や知識要素をチェックし、必要とされる技術や知識のレベルを二元表の下に記入する。そして、もしも概要する技術や知識が不足している場合にはそれを重点強化していく。
また、業務機能と担当者や部署との二元表を作成することにより、目標達成に必要な最適な役割分担が検討できる。具体的には、重要度の高い業務機能と関連の強い組織や部署をチェックし、現状の組織や担当者の対応レベルを二元表の下に記入する。そして、もしも組織或は担当者の職能レベルで補償水準の達成が困難と予想される場合は、組織メンバーのスキルアップ教育などの具体的なアクションをとる。
あるいは、業務遂行に必要な仕組みや体制との二元表を作成するとことにより、業務遂行に必要な文書やルールなどの仕組みで体制を明確にできる。もしも、重要度の高い業務の遂行に必要な仕組みや体制の構築が不十分である場合はそれを重点強化する。
このように、目標達成に必要な重要業務を遂行するための、技術や知識、組織や担当者、仕組みや体制を明確にし、不足部分を業務設計段階で発見して、動機に手当てを行うことができるようになる。
以上、業務目標と業務機能および業務保証項目の関連づけを行うことによって、「業務全体の俯瞰」「業務内容の明確化」「業務目的と業務保証項目の明確化と階層化」「役割と責任の明確化」といった業務の見える化が容易になる。これにより「目的達成手段の確保」「ボトルネック業務の抽出」「有効な改善策の策定」といった改善策を見い出すことが可能になる。
[出典]
第3世代のQFD事例集 第5章 「Job-QFDの事例」
1.1 事業ドメイン価値を定義する
1.2 スクリプト範囲を設定する
1.3 スクリプト目標を展開する
事業ドメイン価値と照らし合わせながら、スクリプト目標(Do結果)と目標値を書き出す。目標値は、その達成レベルが関係メンバーで共有できるようにできるだけ具体的に記入する。
1.4 顧客ジョブを展開する
スクリプト目標の達成に関わる顧客のジョブを「〇〇を〇〇する」のかたちで書き出す。そして、各ジョブ表現の上下関係を考え、1次Do・2次Do・・・と展開する。
1.5 スクリプト目標と顧客ジョブを関連付ける
二元表を用いて、スクリプト目標項目と顧客ジョブの対応関係を◎〇△で示す。
1.6 保証項目の抽出
スクリプト目標と顧客ジョブの関係を念頭に入れて、目標値を達成するために必要な顧客ジョブの修飾語を検討する。
1.7 顧客ジョブと保証項目の追加
二元表が完成したら、全体を眺めて、スクリプト目標や目標値と各ジョブの保証項目がきちんと対応しているかを点検し、重要な保証項目が不足していたら追加する。
一方、今ある顧客ジョブと保証項目で目標値の達成が危ういと感じる場合には、新たな顧客ジョブとその保証項目を加えて、スクリプト目標項目と顧客ジョブの対応関係を再度見直す。
これらの検討を通じて、重要顧客ジョブは何か、今まで行ってきた顧客ジョブ内容に見直しの余地はないかの考察を深めることができ、顧客のプロセス全体の設計の質を高めることが可能になる。
【自社洞察】
2.1 保有シーズの棚卸し
顧客ジョブのサポートに関わる当社保有シーズを「対象」と「作用」を含むラベル表現にしてリストアップする。
2.2 ターゲット顧客ジョブおよび保証項目の選定
リストアップされた保有シーズをもとに、各顧客ジョブに対する充足可能性を◎〇判定し、ターゲットとなる顧客ジョブおよび保証項目を定める。
2.3 業務目標を展開する
顧客ジョブの保証項目と照らし合わせながら、業務目標と目標値を書き出す。目標値は、その達成レベルが関係メンバーで共有できるようにできるだけ具体的に記入する。重要な業務目標には★を付けるとよい。
2.4 業務機能を展開する
業務目標の達成に関わる業務を「〇〇を〇〇する」のかたちで書き出す。そして、業務機能の上下関係を考え、1次機能・2次機能・・・と展開する。
2.5 業務目標と業務機能を関連付ける
二元表を用いて、業務目標項目と業務機能の対応関係を◎〇△で示す。
2.6 業務保証項目の抽出
業務目標と業務機能の関係を念頭に入れて、目標値を達成するために必要な業務機能の修飾語を検討する。
このプロセスでは、関係者が集まって業務目標達成に効果的業務の進め方を全員で知恵を出し合い、業務遂行時に注力することは何か、ともに考え生み出す場を共有するところに最大の価値がある。
2.7 業務機能と業務保証項目の追加
二元表が完成したら、全体を眺めて、顧客ジョブ保証項目と各業務の保証項目がきちんと対応しているかを点検し、重要な業務保証項目が不足していたら追加する。
一方、今ある業務機能と業務報告項目で顧客ジョブ保証項目の達成が危ういと感じる場合には、新たな業務機能とその業務保証項目を加えて、顧客ジョブ保証項目と業務機能の対応関係を再度見直す。
これらの検討を、業務の計画段階で行うことにより、重要業務は何か、今まで行ってきた業務内容に見直しの余地はないかの考察を深めることができ、業務全体の設計の質を高めることが可能になる。
2.8 活動システムの構築
業務群を業務の連続性を考慮して配置する。業務間の前後関係をもとに活動システムを構築する。業務の連続性を考慮することによって、品質保証体系図を作成する際の参考にすることができる。
2.9 業務マネジメント要素への落とし込み
業務目標達成のための重要業務と業務保証項目が明確になったが、目標達成可能な業務遂行が現有リソースで可能か、強化すべき対象はどこかを明らかにしていくためには、「技術・知識」「組織」「仕組み・体制」などの業務マネジメント要素との対応関係を見て、現状保有レベルとのギャップを調べ、どの部分を強化すべきかを見い出し、対策を講じる。
たとえば、業務機能とその遂行に必要な技術や知識との二元表を作成することにより、どの業務にはどんな技術や知識が必要とされるかを明確にする。具体的には、重要度の高い業務機能と関連の強い技術や知識要素をチェックし、必要とされる技術や知識のレベルを二元表の下に記入する。そして、もしも概要する技術や知識が不足している場合にはそれを重点強化していく。
また、業務機能と担当者や部署との二元表を作成することにより、目標達成に必要な最適な役割分担が検討できる。具体的には、重要度の高い業務機能と関連の強い組織や部署をチェックし、現状の組織や担当者の対応レベルを二元表の下に記入する。そして、もしも組織或は担当者の職能レベルで補償水準の達成が困難と予想される場合は、組織メンバーのスキルアップ教育などの具体的なアクションをとる。
あるいは、業務遂行に必要な仕組みや体制との二元表を作成するとことにより、業務遂行に必要な文書やルールなどの仕組みで体制を明確にできる。もしも、重要度の高い業務の遂行に必要な仕組みや体制の構築が不十分である場合はそれを重点強化する。
このように、目標達成に必要な重要業務を遂行するための、技術や知識、組織や担当者、仕組みや体制を明確にし、不足部分を業務設計段階で発見して、動機に手当てを行うことができるようになる。
以上、業務目標と業務機能および業務保証項目の関連づけを行うことによって、「業務全体の俯瞰」「業務内容の明確化」「業務目的と業務保証項目の明確化と階層化」「役割と責任の明確化」といった業務の見える化が容易になる。これにより「目的達成手段の確保」「ボトルネック業務の抽出」「有効な改善策の策定」といった改善策を見い出すことが可能になる。
[出典]
第3世代のQFD事例集 第5章 「Job-QFDの事例」
これにスクリプト論およびジョブ理論などの考え方を適用
--------------以下、オリジナル--------------
1.業務目標を展開する
上位目的と照らし合わせながら、業務目標と目標値を書き出す。対象組織における業務を、上位目的と照らし合わせながら、業務目標と目標値を書き出す。目標値は、その達成レベルが関係メンバーで共有できるようにできるだけ具体的に記入する。重要な業務目標には★を付けるとよい。
〇〇イベントの成功
[業務目標] [目標値]
参加者数 500人★
内容充実度 満足度5が60%以上
会場の快適度 〇〇ホール並み
次回参加希望率 参加者の70%以上★
2.業務機能を展開する
業務目標の達成に関わる業務を「〇〇を〇〇する」のかたちで書き出す。そして、業務機能の上下関係を考え、1次機能・2次機能・・・と展開する。
〇〇イベントを 実施計画を策定する 講演内容を揃える
開催する イベントを準備する 参加者を招集する
イベントを実施する 会場を準備する
実施結果を振り返る
3.業務目標と業務機能を関連付ける
二元表を用いて、業務目標項目と業務機能の対応関係を◎〇△で示す。
4.業務保証項目の抽出
業務目標と業務機能の関係を念頭に入れて、目標値を達成するために必要な業務機能の修飾語を検討する。
たとえば、「講演内容を揃える」という業務機能に関係する業務目標には、「参加者数」、「内容充実度」、「次回参加希望率」、「総工数」があるが、それぞれの目標達成のためには、「どのような講演内容を、どのやって揃えるか」を考える。「500人の参加者数を集めるために、話題性のある講演内容を揃える」「参加者の満足度を5にするために、聞き応えのある講演内容を揃える」「リピート参加率を高めるために、継続性のある講演内容を揃える」「目標の総工数で業務を完了させるために、講演内容を迅速に揃える」といった修飾語を抽出した。こうして、「講演内容を揃える」という業務遂行時には、業務保証項目が「講演内容の話題性」「講演内容の聞き応え」「講演内容の継続性」「活動の迅速性」であることを意識して活動すべきことが明確になった。
このプロセスでは、関係者が集まって業務目標達成に効果的業務の進め方を全員で知恵を出し合い、業務遂行時に注力することは何か、ともに考え生み出す場を共有するところに最大の価値がある。
5.業務機能と業務保証項目の追加
二元表が完成したら、全体を眺めて、業務目標や目標値と各業務の保証項目がきちんと対応しているかを点検し、重要な業務保証項目が不足していたら追加する。
一方、今ある業務機能と業務報告項目で目標値の達成が危ういと感じる場合には、新たな業務機能とその業務保証項目を加えて、目標項目と業務機能の対応関係を再度見直す。
これらの検討を、業務の計画段階で行うことにより、重要業務は何か、今まで行ってきた業務内容に見直しの余地はないかの考察を深めることができ、業務全体の設計の質を高めることが可能になる。
6.業務マネジメント要素への落とし込み
業務目標達成のための重要業務と業務保証項目が明確になったが、目標達成可能な業務遂行が現有リソースで可能か、強化すべき対象はどこかを明らかにしていくためには、「技術・知識」「組織」「仕組み・体制」などの業務マネジメント要素との対応関係を見て、現状保有レベルとのギャップを調べ、どの部分を強化すべきかを見い出し、対策を講じる。
たとえば、業務機能とその遂行に必要な技術や知識との二元表を作成することにより、どの業務にはどんな技術や知識が必要とされるかを明確にする。具体的には、重要度の高い業務機能と関連の強い技術や知識要素をチェックし、必要とされる技術や知識のレベルを二元表の下に記入する。そして、もしも概要する技術や知識が不足している場合にはそれを重点強化していく。
また、業務機能と担当者や部署との二元表を作成することにより、目標達成に必要な最適な役割分担が検討できる。具体的には、重要度の高い業務機能と関連の強い組織や部署をチェックし、現状の組織や担当者の対応レベルを二元表の下に記入する。そして、もしも組織或は担当者の職能レベルで補償水準の達成が困難と予想される場合は、組織メンバーのスキルアップ教育などの具体的なアクションをとる。
あるいは、業務遂行に必要な仕組みや体制との二元表を作成するとことにより、業務遂行に必要な文書やルールなどの仕組みで体制を明確にできる。もしも、重要度の高い業務の遂行に必要な仕組みや体制の構築が不十分である場合はそれを重点強化する。
このように、目標達成に必要な重要業務を遂行するための、技術や知識、組織や担当者、仕組みや体制を明確にし、不足部分を業務設計段階で発見して、動機に手当てを行うことができるようになる。
以上、業務目標と業務機能および業務保証項目の関連づけを行うことによって、「業務全体の俯瞰」「業務内容の明確化」「業務目的と業務保証項目の明確化と階層化」「役割と責任の明確化」といった業務の見える化が容易になる。これにより「目的達成手段の確保」「ボトルネック業務の抽出」「有効な改善策の策定」といった改善策を見い出すことが可能になる。
[出典]
第3世代のQFD事例集 第5章 「Job-QFDの事例」