Quantcast
Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
Viewing all articles
Browse latest Browse all 3957

研究室配属に関してこれまでに寄せられたご質問への回答を追加しました(7月23日)

$
0
0
いただいたご質問に回答するのが遅くなってしまい申し訳ありません。ただいまの移動中の時間を有効に使って、質問の一部ではありますが以下のとおり回答いたします。今後、回答数を増やしていきます。
 
 
Q. 今どんな研究をしていますか?
 
⇒ 加藤研究室は守備範囲が広いのですが、いま研究室として最も注力していることの一つとして、魅力的な製品・サービスのアイディアを次々とひらめく思考技術の開発があります。「理想追求型QCストーリー」という名で確立しようとしています。建設機械メーカーのコマツをはじめ、さまざまな企業と実際に協働して、早期の確立を目指しています。このほかにも研究室の取組みは多岐にわたっており、キーワードとして挙げますと「ブランド・マネジメント」、「ビジョン設計」、「競争戦略」、「カスタマー・ロイヤルティ」、「モチベーション・マネジメント」、「組織マネジメント」、「人財育成」などがあります。加藤研究室が取組むテーマについては、近日中に開催する研究室紹介にて取組みテーマの全体幅をご紹介します。きっと、あなたが興味あるテーマがあると思います。ぜひお越しください。現在のところ、研究室紹介は来月8月12日(月)を予定しています。
 
 
Q. 商品の企画・開発に興味があります。しかし、そのようなことにはセンスが必要とされると思います。研究室でやっていけますか?
 
⇒ やっていけます。センスは磨くものであり、いま現在センスを持ち合わせているかどうかは関係ないと考えます。なにより大事なことは「好奇心の強さ」です。商品の企画・開発に興味があるのなら、ぜひ挑戦してみてください。さらに補足しますと・・・ 一般的に商品の企画・開発には「センス」を要すると言われていますが、加藤研究室はセンスに頼らぬ商品の企画・開発技法の開発を目指しています。「センスがある」と言われる人たちが無意識的に着眼していることや考えていることを、一連の思考プロセスのなかで明示的に取り扱うことで、全員とは言わないまでも、一人でも多くの人々が創造性を発揮できる方法論の開発を目指しています。その筆頭の鍵が「ビジョン(事業が目指す姿)」と考えています。前述の「理想追求型QCストーリー」は、まさにそれを実現する為の思考技術なのです。

 
Q. 他学科の学生ですが、加藤研で卒論に取組むことは可能ですか?
 
⇒ 可能です。本学には通称FA制度(ただしくは「フリーマーケット制度」という名称だったと思います)があります。転学科することなく、他学科の研究室で卒論指導を仰ぐことができます。ただし学科によって方針が異なるため、詳細は学務課あるいは加藤までお問合せください。加藤研究室ではこれまでに5人の他学科学生を受け入れてきました。着任10年間で指導した学生は通算30名ですが、そのうち2割弱が他学科の学生です。


Q. 就職先は、みなさんマーケティング職に就くのですか?
 
⇒ 加藤研究室がいうところのマーケティング能力、すなわち「機会発見力」は、マーケティング部門にかぎった能力ではありません。どの部門にも必要な能力です。加藤研OB・OGの入社度の配属先は、開発、設計、営業など多岐にわたっています。なお、現実的なこととして、特にメーカーの場合は入社直後にマーケティング部門に配属されることは非常に稀です。その最大の理由として、最前線の現場経験なきマーケターは残念ながら力を思うように発揮できないことが挙げられます。現場で経験を積んでからマーケティング部門に異動することが結果として実りあるキャリアの形成に繋がると私自身も考えています。
 

Q. 研究室の学生はみんな企業案件に参画するのですか?
 
⇒ 企業案件の参加は学生本人が希望する場合のみです。研究室発足後の数年間は、無条件で全学生に案件参加させていましたが、研究室運営に深刻な不具合が生じたため、「無条件参加」をやめました。また、最近の傾向としては、就職希望の学部生の場合、後述する理由により、学生本人が案件参加を希望する場合であっても、参加が見送られています。就職することを前提とした学部3年生は、研究室配属3か月後の1月ころから就職活動が本格化し、長い場合は7月くらいまで身動きが取りづらくなります。その後、研究テーマの探究期間は6か月ほどしかありません。以上の、研究テーマに取組むことのできる期間の短さという理由により、学部卒で就職を前提とした学生の案件参加は見送られる傾向があります。ただし、この傾向は研究室で決められていることではありません。あくまで「最近の傾向」です。


Q. 企業との共同研究では、企業の仕事を4年生がやるのですか?
 
⇒ 質問の趣旨をきちんと理解できていないかもしれないので、後述することが見当違いの場合はあらためてご質問ください。企業案件を学生だけで進めることはありません。学生が企業案件に参画する場合、指導教官と一緒に取組みます。企業案件に取組むのは、院進学希望の学部4年生と修士1、2年生が中心です。

<つづく。今後も、回答を追加していきます>

Viewing all articles
Browse latest Browse all 3957

Trending Articles