<巻頭言>
90年代初頭にブランド論が注目されるようになってから四半世紀が経った。かつては「識別機能」、「品質保証機能」、「意味づけ機能」という3つがブランドの主たる機能と考えられてきたが、価値共創の時代を迎えたことを受けた新たな4番目の機能として「期待醸成機能」が注目されている。目指すは、ブランドを核とした「信頼」と「期待」の好循環を生み出す経営である。
本特集は「価値共創時代の新たなブランドマネジメント」と題し、独自のアプローチでブランドを確立した4社の取組事例を紹介するとともに、総論としての「ブランドマネジメントの過去と現在、そして未来」を通じてこれからの時代に相応しいブランドマネジメントの在り方を概観する。