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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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忘れないうちに、メモ。メモ。メモ。

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【独・コンプレッサー企業の価値次元転換について】

本ケースは、それまでコストセンターだった「保守業務」が、突然に同社のプロフィットセンターに変わった事例。この変化は著しく大きい。マインドセットの変革が重要。独・コンプレッサー企業がそれをできたのは、同社がオーナー企業だから。

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最大の問題は、
「価値はモノに具備されている」というグッズ・ドミナント・ロジックの呪縛に囚われている製造業が多いこと。換言すると、ハード至上主義が元凶。これを改めないかぎり、日本のIoTはいつまで経っても「モノのサポート」の域を出ない。サービス・イノベーションは、サポートのステージを「モノのサポート」から「顧客のサポート」に上げること。

IoTはあくまで手段。導入しさえすれば、事業の価値が高まるなんて話じゃない。先立つべきは、「顧客の何をサポートするのか?」という事業の戦略的ポジショニング。これがあってはじめて、手段としてのIoTをどう活用するかが見えてくるんだと思う。

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【「IoTで価値を高めるためのキーテクノロジーは何か?」という質問に対して】

たしかに、モノとコトを相互接続するだけでは価値は生まれない。しかし、価値を生み出すために他にどんな技術が必要かという議論ではない。つまり、キーテクノロジーはない。キーは、テクノロジーではなく、「落ちてる金を拾う」という発想。

たとえば、電力会社に払っていたお金を、電力会社に払わせずに、その分をウチがもらう。ウチ以外に落ちてる金を、ウチに落とさせる。そういう 「落ちてる金を拾う」 という発想がIoTを道具として用いて価値を生み出す発想に必要。

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「落ちている金を拾う」という発想は、事業価値創造の第一歩だとは思う。

しかし、
落ちている金を拾うという発想だけでは、所詮は顧客のコスト削減分より小さい対価しか得られない。

IoT活用の第一ステップは、落ちている金を拾うという発想。つまり、現行モデルの効率化によってコストを削減するという発想。第二ステップは、顧客の売上を増やすという発想。

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かなり乱暴ではありますが、
要するにIoTは、トランザクション把握の範囲拡張ですよね。つまり、捉えることのできるパラメータの飛躍的増大。

それらはあくまで「データ」に過ぎない。それらデータから、どのような意味(インフォメーション)に変換できるかどうかは、企業各社が自らの事業の戦略的ポジショニングをどう定めるかにかかっていると思う。

顧客シェア発想の分母設定は、極めて重要だと思う。

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【追記】
そうそう。今日、おもしろいことを聞きました。「IoT」を検索ワードにして引っかかる日経記事の数が、「ビッグデータ」を検索ワードに引っかかる数をはるかに上回り、ダブルスコアなのだそうです。

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