今年最後の三ヶ月は向こう5年を占う非常に重要な三ヶ月になる。10月に特集号、11月にクオリティフォーラム、12月に品質管理シンポジウム。3つをいかに強固に繋げるか!?
2016/6/30(木) 午後 7:23
今日で今年半分が終わるのですね。早いですね。
2016年は、最後の三ヶ月がとんでもないことになりそうです。
10月は、ほぼ10年ぶりのブランドマネジメント特集。これまでにないTQMとの結びつきを強く意識して、特集を飾りたいと思います。モノの品質のことばかり考えてんじゃねえ!目指すお星さまがなにより重要なんじゃ!というメッセージになります。10月は中旬に、K社BM大会。10周年記念大会です。今回は10周年記念に相応しい基調講演にしなければ。汗汗。IMを前面に出して、新たなフェイズへの移行を提言したいと思っています。今年のBM大会はめちゃめちゃ大事です。
11月はクオリティフォーラム。クオリティフォーラムとして初めて、800収容の大ホールを使うそうです。私が担当するセッションは、まさにその大ホールで行なわれる「企業理念・ウェイの浸透と展開」セッション。打ち上げ花火のような一発完結なら、いくらでもできますが、私に求められていることは打ち上げ花火ではない。今年は、組織運営に落とし込む第一弾にすぎません。次に繋げてナンボ。そうなると、3社が発表後の総合討論の出来がすべて。司会の力量が問われるだけに、ただならぬものを感じます。組織を活かす鍵は、企業が目指すお星さまなんじゃ!というメッセージになります。前述のブランドマネジメント特集と趣旨はまったく同じ。
今年の締めは品質管理シンポジウム。3年ぶりにグループリーダーに返り咲きます。テーマは人材育成。でもそれは表テーマにすぎません。実際のテーマは、組織開発です。いまの方針管理の誤用を厳しく突くつもりです。それを正す鍵はお星さまなんじゃ!お星さまがあれば、方針管理をこんな風に活かせるじゃろが!という問題提起する内容になると思われます。
つまり、今回の品質管理シンポジウムの提言は、10月のブランドマネジメント特集と11月のクオリティフォーラムの流れを汲んで締めくくるということになります。10月と11月の答えが12月に示される。一人でも多くの実務家を巻き込んで、大きな流れにしたい。それが、来年のHRサミットや日科技連における今後の展開に繋がると思っています。
今年最後の三ヶ月は、失敗が許されない。
向こう5年を占う非常に重要な三ヶ月になると思う。
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TQM基礎
2016/6/21(火) 午前 2:25
品質とは、
ニーズを満たす程度。
品質=CS
「品質経営」と「CS経営」は同義
品質要素とは、
品質を分解して、個々の性質を論じることができるよう項目化したもの。
品質特性とは、
ややもすると抽象的表現になりやすい品質要素を、具体的な測定可能な表現に変換したもの。個々の品質要素の充足程度を測るための尺度。
品質区分(魅力的品質/当たり前品質など)は、
品質要素を、客観的側面(充足/未充足)と主観的側面(満足/不満足)の二軸マトリックス上で分類したもの。
↓↓↓↓
上記から思い浮かぶこと
↓↓↓↓
パッと思い浮かんだのは、
6バトルフィールド。
IMフレームを用いて第1柱を考えてみると、
品質に相当するものが、SP。
つまり、顧客がその先の顧客から選ばれる理由。
SPの実現に関わる要素に分解し(=品質要素)、狩野先生の品質区分とは異なる独自の分類手法が、6バトルフィールド。6バトルフィールド分析の結果、顧客の重点目標が決まる。
これまでは、複数の目標の中から「一番大事な目標はどれですか?」と直接訊いていたけど、それ意味ない。目前の改善事が選ばれるに決まってる。
6バトルフィールドは、重点目標を導出する画期的なツールだと思う。
となると、、
第1柱は、先日のIMフレームのまんまの構成というわけにはいきませんね。独自の項目構成になること必至。
---
品質要素が、
「製品安全性」「信頼性(保全性)」「ユーザビリティ」「環境保全性」「経済性」「感性(アフェクティブ)」と既に分類されている点が非常に気になる。
顧客が実現したいことによって、品質要素は必然的に異なるはず。
上述の区分はたしかにそうだけど、しかし、品質要素をこんな静的に扱っていいものだろうか?
こういう区分を是とした場合、どんな製品カテゴリも同じ品質要素構成になってしまうのではないか?どうも合点がいかぬ。
ーー以上、感想ですーー
品質保証とは、
ニーズを満たすことを(1)確実にし、(2)確認し、(3)実証するために、組織が行う体系的活動。
品質保証 ≠ クレーム処理、検査、評価の繰り返し
(1)確実にするには、
ニーズを把握し、それに合った製品・サービスを企画・設計し、これを提供できるプロセスを確立すること。
IM用語で換言すると、「SPを定め、それを実現するサービスを企画し、これを提供できるサービス・デリバリ・プロセスを確立すること」ということになる。
(2)と(3)については後ほど加筆。
品質管理とは、
顧客・社会のニーズを満たす製品の品質、およびサービスの質を効果的かつ効率的に達成する活動。
IM換言すると、「外部適応方針と内部適応方針をふまえ、これを具現化するサービス・デリバリ・プロセスを効果的かつ効率的に達成する活動」といえる。
ISOは、上述の品質保証3か条のうち、「(3)実証」を重視。エビデンスを示すことが主。
一方、TQMにおける品質保証は、「顧客の要望に応えるプロセスを作る」という意味合いが強い。
→→ おそらく、ここでいうプロセスは、経営学でいうところの「ビジネスモデル」に限りなく近い。
その背後にある価値観は、品質を確保するためには、「製品・サービスを生む出すプロセス・システムの質」や「決められたプロセス・システムどおりに実施・改善するマネジメントの質」など要因系の質を確保する必要がある」という考え方。この価値観があることにより、上述の(1)~(3)のすべてを加味した「品質保証の質を上げることの重要性」が定着している。品質保証があるから、顧客からみて「信用」が生まれる。信用を積み重ねることによって「信頼」される存在になる。
品質保証とは、
顧客・社会が要求する製品・サービスを
1)つくり出すプロセスをつくり
2)その通りに実施し、外れたら応急処置・再発防止し
3)活動内容を証拠をもって顧客に誠意をもって示す
これらの活動を、すべての機能部門、階層で感度よく行うこと。
クレーム処理、検査、評価の繰り返し等しなくてもよい活動にすることが真の品質保証。
品質保証を確実にする、すなわち
顧客・社会のニーズを満たすことを
(1)確実にし、
(2)確認し、
(3)実証する
ために組織が行う体系的活動。
その真髄は「プロセス保証」にある。「自工程完結」という場合もある。
プロセスとは、インプットを受け取り、これになんらかの価値を付加して、アウトプットを生成する相互に関連したひとまとまりの活動を指す。
Y = f(x)
プロセス保証とは、
・既定のプロセス内で
・アウトプットが
・基準に合致することを確実にする
・一連の活動
やり直しをなくすることが真のプロセス保証。
一つのプロセスは、次の3行書きで表される。仮に、これを「プロセス・ユニット」と呼ぶ。
↓↓↓
資源
--
作業=活動
--
アウトプット
プロセス保証の基本は、各プロセスにおける達成すべきアウトプットを明確にした上で、そのアウトプットを得るインプットおよび経営資源の要件を明らかにし、手順の設定、手順通りの実施、結果の確認を行うこと。
最終的なアウトプットを保証するためには、その一つ一つのプロセスが繋がって、最終的なアウトプットが得られるような「プロセス保証の連鎖」を作り上げることが大切。 →→→ これ、まさに「サービス・デリバリ・プロセス」じゃん。サービス・デリバリ・プロセスを上記の「プロセス・ユニット」の繋がりとして表現してみたい。
これまでの品質保証は、節目管理、再発防止資料、残問題件数に着目してきたが
これからの品質保証は、節目管理に加えて「プロセス保証」、再発防止資料に替わって「良品条件(ロジック)」、残問題件数に替わって「プロセス保証完成度」が重要になる。
かつては「不良を次工程に流さない」であったが、これからは「各プロセスの良品条件を満たす」を徹底すべし。
TQMとは、
・ 品質を中核に、
・ 顧客及び社会のニーズを満たす製品・サービスの提供と、
・ 働く人々の満足を通した組織の長期的な成功を目的とし、
・ プロセス・システムの維持向上・改善・革新を
・ 全部門・全階層の参加で
・ 様々な手法を駆使して行うことで
経営環境の変化に適した効果的・効率的な組織運営を実現する方法。
上記のTQM定義は素晴らしいと思う。非の打ち所がない。一見するとね。
しかし、「製品・サービスの提供」というくだりが異常に気になります。私としては、次のように読み替えたいです。
↓↓↓
TQMとは、
・ 品質を中核に、
・ 長期的視点から顧客の発展を叶えるサービスの提供を目指し
・ 働く人々の長期的な成功と組織の長期的な成功を一致させ
・ サービス・デリバリ・プロセスの維持向上・改善・革新を
・ 全部門・全階層の参加で
・ 様々な手法を駆使して行うことで
経営環境の変化に対して外部適応と内部適応の両方を同時に達成するために、効果的・効率的に組織運営を実現する方法。と言いたいな。
これは、もろ組織開発でっせ。日本で組織開発という言葉が耳慣れないのは、日本にはダイバーシティがなかったからではなく、組織開発なんて言葉を使わなくても方針管理や改善活動があったからじゃないの?そんな気もします。
気になるのは、上記のTQM推進を担うのは、どの部門なの?
戦略人事の心意気はわかりますが、どうひっくり返ったって、人事部には無理だ。
じゃあ、どこ?経企?
いやあ、経企にそんな細部詳細美学あるかな?
やはり、事業本部長のオーナーシップで推進されることが最も相応しいと思う。
人事は、そうねえ、、各プロセスに従事する担当者に求められる能力の定義と開発かな?つまり、タレントマネジメント。というのが、現実的なのではないかな。どうかな?
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シンポジウムのグループディスカッションが始まったら、冒頭で言葉の意味を全員で要確認。
2016/11/29(火) 午後 8:14
「顧客ニーズ」
「コト」
「品質」および「品質保証」
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ディスカッションの流れ案
2016/11/30(水) 午前 1:40
「日本企業には戦略がない by Porter」と言われている。
我が国製造業の強さは、現場力。
ビジネスモデルで先行し、現場に持ち込めば負けることはない (by 坂根氏)
↓
では、実際はどうか?
1. 中計の現状と課題
・ 結果目標
・ トップ方針レベルで機能別に分化
・ 下位の積み上げ。下位の最大公約数
・ 戦略がない。シナリオがない。夢がない。物語がない。
2. 方針管理の運用上の不具合
・ ヨコの不整合
・ 上位の目標数値を細分化しただけ
・ 目標管理と同化
↓
これらの問題は、事業の全体像が見えない中計により、組織の各機能がどのように連関しているのかわからない。それにより、ヨコの不整合が起きる。
1.ビジョン
2.事業の戦略的ポジショニング
3.新・QA体系?サービス・デリバリ・プロセス?わからないけど、とにかく、組織における各機能の関係を表した全体図
↓
これがあれば、各部門は、全体図の中でどの機能を高めるべきか。新たにどういう機能を習得すべきかを自ら定めることができるのではないか。そしてさらに、部門の能力に留まらず、部門に所属する各人に対しても、自分がどういう能力を高めるべきかに示唆をもたらすのではないか。
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場所は箱根ですが、いま真田丸メインテーマを聞いて自分を鼓舞してます
2016/12/2(金) 午前 1:27
第103回品質管理シンポジウムの初日を迎えました。
103回目です。最初は年に一度の開催と聞いていますが、早々に年2回開催になったそうです。
ということは??少なくとも50年の歴史を誇る伝統あるシンポジウムなのですよね?
別名「箱根のシンポジウム」と言われるくらい、ずっと箱根で開催されていた品質管理シンポジウムが箱根で開催されるのは、今回が最後。次回からは、新幹線こだま沿線で開催されると聞いてます。
私がこのシンポジウムにデビューしたのは、第80回。要領がまったくわからない初参加なのに、なぜか、グループリーダーに抜擢いただき、案の定、散々な目に遭いました(-_-;)
あれから23回が経過した第103回。3年ぶりにリーダーを務めます。
第95回から3回連続でリーダーを務めた成果は、理想追求型QCストーリー。
3年ぶりに返り咲いた今回のテーマは、組織開発。
先日の投稿したとおり、私にとって新たな旅の幕開けです。ぜひとも数回連続でリーダーを務めさせていただきたい。必ず、落とし前をつけます。
今回の第4班のメンバーは、申し分ない布陣です。これだけのメンバーで、スタートをきれなければ、「所詮、加藤はそんなもの」ということになるのでしょうね。
もちろん、そうされるわけにはいきません。勝負に出ます。私は此処に勝つために来たのですから。
という幸村の場面を思い出し、
さきほどから、iTunesでダウンロードした真田丸サントラのメインテーマを大音量で部屋で聞いてます。
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戦い、終わる。
2016/12/3(土) 午後 3:01
箱根のシンポジウム、終わりました。
めちゃめちゃしんどかったです。昨夜未明は特にキツかった。
4班ですから、発表順序は4番目。1班あたり10分ですから、9:10ころの発表開始です。が、完徹しても間に合わず、1→2→3→5→6→7→4という順番にしていただきました。それでも完成せず、どこまでアニメーション設定できたのか確認すらできないまま、本番を迎えてしまいました。完徹明けの開口一番はいつもそうなのですが、呂律が回らず、言葉を発するのに四苦八苦でした。
総花的な発表はしない。
一点突破で臨む。それで撃沈したなら、それで構わない。
いつごろからかな。そう思って臨むようになったのは。
一部のメンバーと23時まで議論したことはありますが、ほぼ全員と23時半すぎまで議論したのは12年間の箱根シンポジウムで初めての経験だと思います。メンバーのみなさま、最後までご一緒していただき、誠にありがとうございました。ほんとうに楽しかったです。
半世紀以上にわたって箱根で開催された品質管理シンポジウムの、最後の箱根開催。それがまた、いつもにも増して、「必ずケリをつけたる」という意地になっていたに違いないと思います。いったい何にケリをつけようとしたのかは自分にもわかりませんが。あ、決着をつけようしたのではなく、新しい扉を開けようとしたのだから、「ケリをつける」じゃないですね。「なにがなんでも扉を開けたる!」です。
きっと、扉は開いたと思います。4班のみんなで開けたと思う。いま、充実感に溢れてます。
開けた後が本番なのですから、充実感に溢れてる場合じゃないのですが、でも、せめて今日くらいは充実感に浸ってもバチは当たらないですよね?
今日は、家に大量の柿が届きます。バクバク食べよう!そして、爆睡しよう!
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メモ1: 数値目標の是非
2016/12/4(日) 午後 1:31
夢と物語を続ける為の数字。
続けたければ、どうすれば続けられるかを考える。
トップは数値を口にすべきではない。「もっといい○○を創ろう」だけを繰り返す。
実績がなければ、いい○○を創れない。
達成されたことによって「○○づくりを通じて、よりよい社会に貢献する」を自信をもって言えるようになった
数値で引っ張るのではなく、
数値をどう使うか。
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メモ2: 何の生産性を向上させるか?
2016/12/4(日) 午後 1:52
【IoTについて】
プラットフォームと呼ばれるデータがつながる基盤があれば
データでモニタリングして、どんなサービスが必要かわかる。遠隔でわかる。
ハードウェア
↓
ソフトウェア
↓
データ
“モノ”から“コト”へ
デジタル化が進むと、サービス中心の世界へ
つながるためには、仕組みが無ければならない。
繋げる仕組みをサービスとして提供。データが取れる。知識化する。
何がしたいのか。
先だつものは、ニーズ、目的、狙い。
目的に基づく仕組み化。
「生産性向上」に対する日本の意識の高さは世界ダントツ。
生産性向上は、「分子を大きくするアプローチ」と「分母を小さくするアプローチ」に大別される。前者は、効果。後者は、効率。ひと口に生産性向上といっても、2つのアプローチが存在する。さらには、「何の生産性を向上させるのか?」という対象は、無限大に近い。
何の生産性を向上させるか?
新たな生産性向上の対象の設定力が極めて重要。
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仕組みは、目的に従属する。
仕組みは一度作れば完成ではない。
時代のともに、繋がるデータ種別が増える。同じデータ種別であっても、ITの進化によってデータの取得方法やデータ取得間隔が異なる。
時間とともに、仕組みは進化する。
時間とともに、いまの目的は次の目的へと進化する。
変化に合わせて
組織を常に適合させていくことが必要。
いちいち組織構造を変えている場合ではない。
組織設計は、変化に追いつかない。
組織内部の機能の繋がりを変える。情報の流れを変える。
だから、組織開発が重要になる。
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メモ3: 「完成品の提供」ではなく、「能力の提供」という発想
2016/12/4(日) 午後 2:30
【北米のソフトウェア開発の不文律】SOE
・ まずは、リリース。
・ バグがあったら、怒られなさい。
・ 命にかかわるなら、やめておきなさい。
ソフトウェアの開発の時は
顧客と一緒に、ファストワーク。
「スペックを決めて、しっかり作り込んでいく。守っていく」という品質保証体系のフローとは異なる。
ニーズとスペックの間には常にギャップがある(例.使い方)
ソフトウェア開発は、いわば共同実験。
実際のソフトウェア開発は、
現場は日本、開発は欧州という場合がある。
ファストワークをどう進めていくか。
共同実験のためのIoT
ハードの保証はわかりやすい。
ソフトの品質保証をどうするか?
分散したデータを一括管理・共有・連携
どんな種別のデータ?
Doニーズを満たす程度を、測る尺度 → データ種別の特定
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メモ4: IoTがもたらす顧客関係性の変化
2016/12/4(日) 午後 2:51
(1) ホワイトカラーの生産性: IoTによって業務プロセスは変わるのか?
1.1 分母を小さくするアプローチ: プロセスがもっとシンプルになる。活動が効率的になる。価値連鎖のなかで付加価値を生む行為の占有率が高まる。
1.2 分子を大きくするアプローチ: 営業活動が劇的に変わるのではないか。顧客に最も近い営業が変わると、事業の仕組みがガラっと変わる。ハードウェアを売っていた営業とは違う。顧客と直接向き合う営業は、IoTをどううまく使えるか?
(2) IoTは、TQMの発展に貢献するか?
2.1 異なる部門が、情報を共有。月1ペースの情報共有が、質と量が上がる。
2.2 TQMの根幹はPDCAを回す。意思決定が速くなる。高速PDCA。
(1)と(2)の話をくっつけてみる。
SDロジックの本質は、価値共創。
「企業が価値を創って、提供する」という考え方は誤り。
では、何の価値を共創するか?
前投稿の 「生産性向上」 に着目すると、
「何の価値を共創するか?」は、
「何の生産性を一緒に向上させるか?」と言い換えることができる。
上記(2)では、
PDCAの主体はあくまで企業側という暗黙的な前提があると思われるけど、
価値共創時代の今日、PDCAをぶん回す主体は、企業と顧客の双方。つまり、IoTがもたらす最大変化の一つは、顧客関係性なのではないか。
これまでの顧客関係性は、
「売る企業」 と 「買う顧客」 という
取引の関係。
一方、
SDロジック登場後の顧客関係性は
共創の関係。
これまでは「共創」というボワーンとした言葉が使われてきた感がありますが、IoTによって多種多様なデータをひとまとめに使える時代に入ったことにより、単なる「共創の関係」という言い方ではなく、もっと踏み込んだ言い方ができるようになるんだと思う。
それは、
「共通テーマを協働PDCAする関係」。
ハードあるいはソフトを売りっぱなしではなく、売った後も一緒にPDCAを回す関係。顧客の関心事であるテーマに即して、道具としてのハード・ソフトを提供し、テーマの進捗度合いや達成状況を共同管理する関係。
なお、ここでいう共通テーマとは、
企業と顧客が合意した「生産性向上の対象」のこと。
初期の生産性向上の対象は、ある一定以上の成果を出した時点で、次の対象に移行する。その対象もある一定以上の成果を出した時点で、さらに次の対象に移行する。
これからの時代の営業は、
「売り子」 じゃない。
中長期的な観点から
協働PDCAを策定し、進捗を管理する 「アカウントプランナー」 的になるべきなのではないだろうか。
その過程で、ハード・ソフトの売り買いが発生する。
いわゆる 「販売」 は、結果として生じるのであり、目的ではない。目的はあくまで、共通テーマの協働PDCA。
そうなってくると、、
もはや、「売り手」と「買い手」という考え方を破棄したほうがいいんじゃないだろうか?
「共通テーマの協働PDCAする相手」は
自社製品・サービスの買い手だけじゃない。
オープン・イノベーションの相手ともいえる。
顧客と呼ばれる「買い手」と
オープン・イノベーションの「協働」は
いったい何が違うんだ??
「共通テーマの協働PDCA」という観点から見て
両者に違いはない。というか、違うとみなす必要があるのか?
それまで顧客だと思っていた相手は、
そのさきの相手に向かって、協業する関係になるかもしれない。
また、
それまでシーズを融通する相手だと思っていた相手は
あるときから「買い手」一辺倒になるかもしれない。
両者を区別する必要性が急にわからなくなってきた。
「顧客」 という言葉がむしろ邪魔なのかもしれない。
---以下、メモのあまり---
品質保証という観点から、顧客の真のニーズを抽出する。
新たなニーズを引っ張ることができるようになる
お客様以上に、顧客を知る。
基本線は、
共通テーマの共同管理。
協働テーマの設定
共同管理
脱・単品販売ビジネス
共通テーマの、協働PDCA
そのフロントラインに、営業
協働テーマに関する、
新たな付加価値を生む。
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聞き飽きた。
2016/12/13(火) 午前 7:12
小型化、軽量化、精密化、高精度、微細化、自動化、省力化、省人化、省エネ、低燃費、耐久性。
これらはすべて副詞句の話。目的語および他動詞に関係なし。既存の目的語および他動詞の組み合わせの「程度」の話に過ぎない。価値次元創造にまったく関係なし。
聞き飽きました。
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思えば遠くに来たもんだ。3年かけてさらに遠くに行こうとしているのだから笑っちゃう
2016/12/17(土) 午後 4:47
研究者データベースの内容を更新しました。おろそかにしていた「研究履歴(過去から現在に至るまでの研究テーマの変遷)を以下のように書いてみました。こうして見てみますと、テーマが激しく変わってるんですね。
ーー【研究テーマの変遷】ーー
≪現ラインナップ≫
● コンセプト主導型オープンイノベーションの推進
● 事業ドメイン・ブランディングの手続き
● 組織開発(インターナル・マーケティング)の推進方法
● 事業創造人財の育成方法
● イノベーション思考技術の確立と啓蒙
------------
≪終了したテーマ≫
● インターナル・ブランディングの手続き
● ブランドロイヤルティ形成のメカニズム解明
● ブランド情報処理のメカニズム解明
● ブランド価値設計手法の確立と啓蒙
ーーーーーー
終了したテーマを含めて全9テーマが立てられていますが、全体としての特徴は次の2点に集約できると思う。
(1)「商品個別のブランディング」から、複数の製品・サービスを束ねる「事業のブランディング」への移行は象徴的な転換だと思う。さらにさらに、
(2)最大の関心が組織内部に拡大されたことは、自分でも信じられない変化です。市場という外の世界に対するメッセージの在り方に腐心していた私がまさかね。
これら2つの大変化が、新たな事業戦略論の誕生をもたらす!と信じています。風変わりな事業戦略論になること必至ですが。あはは \(^^)/
完成は、2019年10月19日。前倒しはもちろんOK。しかし、この期日を過ぎることは絶対に許さない。
現在5本のラインナップ、
とっても気に入ってます。
大学に着任したと同時にスタートした「イノベーション思考技術の確立と啓蒙」は、これからも基本線。4Q、VTree、VBridge、DIC、理想追求型QCストーリーなどいろいろ繰り出してきましたが、まだ道半ば。このさきずっと続けるテーマであることは間違いない。
理想追求型QCストーリーが誕生したことによって、この手法の活用は、新しいタイプの人財を育てる可能性を秘めていることが判明。ということで、守備範囲を人財育成に拡大。
が、しかし、、一部の人間が変質しても、旧態依然の組織の中では生きていけない。その人間の思考が活かされない。こうして、組織開発の取り組みが本格化。平たく言えば、「いかに諸機能を繋げるか」です。
以上のような経緯で、人財育成と組織開発が守備範囲に入ってきました。人と組織の問題は、必要性にかられて取り組むべくして取り組むようになったといえます。
が、単に組織開発を掲げても、事はそう単純ではなかった。
「いいモノを作れば売れる」という暗黙的な前提をひっくり返し返さないかぎり、多くの製造業からみて組織開発はそれほど優先順位が高いものではない。重要が否かの二択なら、もちろん組織開発は重要ということになるでしょうが、組織的な最優先事項かといえば、そうはならんでしょうね。
なぜなら、「価値はモノに具備されている」という暗黙的価値観がはびこっているかぎり、多くの製造業から見た組織開発の様は『品質保証体系図』としてすでに存在しているのですから。
組織開発論者は、「我が国で組織開発がそれほど注目されてこなかったのは、日本は単一民族だから」といった価値観多様性の無さを主張しているように感じられますが、ほんとの理由はそれじゃない。あ、正確に言えば、「理由はそれだけじゃない」です。
最大の理由は、製造業の大多数がグッズ・ドミナント・ロジックに囚われているから。サービス・ドミナント・ロジックの考え方に基づき価値創造しようとすれば、組織開発なしに実現しえない。しかし、グッズ・ドミナント・ロジックであるかぎり、「ソリューションが生まれて提供されるまでのプロセスを、組織内部の諸機能をいかに繋ぐか」という組織開発の必要性は・・・まあ、ないわな。だから、今年に入ってから大々的に言い始めたのが、事業ドメイン・ブランディングなのです。事業を『製品』で定義してはならない。事業を『機能』で定義せよ。
組織開発は、事業再定義から始まる。逆に言うと、モノに着目した旧態依然の事業定義であるなら、組織開発いらん。人と組織の問題に取り組むには、その手始めに、事業を再定義しなければならない。極論すれば、これからの時代の事業は、「〇〇ソリューション事業」と命名されてしかるべき。ということなのでしょう。そしてそして、事業再定義の問題は、1社だけの問題ではない。企業をまたぐ協業に展開可能なはず。これが今年から加わったテーマです。
「事業の再定義」に相当するのは
「共創テーマの設定」。
共創テーマを共有した複数の企業による協業。これが、コンセプト主導型オープンイノベーション。
世界では共通価値(CSV)なるものが注目されていますが、とっくの昔から我が国には「三方よし」がある。社会的意義あるテーマの共創は、日本に間違いなく馴染む。こういった協業が実現すれば、我が国のものづくりは変わる。絶対に進化する。
不惑の四十路。
進むべき道は、はっきりしている。迷うことはない。
前進あるのみ。
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