カスタマ・エクスペリエンスを向上させるための第一歩は、
個々の製品やサービスごとに、顧客が経験する旅(カスタマ・ジャーニー)は異なる。
そのエクスペリエンスを経験(エクスペリエンス)すること。
あなたの顧客がどのような状況を潜り抜けていくかを理解するためには、あなた自身が彼らの目で世の中を見なければならない。
飛行機のパイロットは、空港や飛行機を熟知している。しかし、乗客が味わう典型的なフラストレーションを経験したことがないかもしれない。たとえば、チェックインでの長い待ち行列、セキュリティ検査、狭苦しい座席、美味しくない機内食などである。そうだとすれば、機内サービスの向上についてパイロットが助言しても、おそらくそれは役立たない。
【映画館の例】
映画を観るというエクスペリエンス全体を向上させることと、よい映画を制作することは、ほとんど関係ない。多くの場合、顧客が問題を抱えたり困惑したりするのは映画以外の部分であるが、サービス・デザインはこういった問題の解決に貢献する。
ペルソナを用いたカスタマ・ジャーニー・マップを駆使すれば、サービスや製品のなかで、顧客にとって最も価値の高い要素が何であるかが見えてくる。また、顧客にとってあまり重要でない側面も見当がついてくる。仮想のカスタマ・ジャーニーをもとに、実際の顧客の助けを借りながら、何が有効か、修正あるいは排除すべき要素は何かを確認する。
手法は、対話法。アンケートではない。
同じ回答が繰り返し口に出されるようになるまで、実施する。同じ回答が得られたことが、真の回答に辿り着いたしるし。webサイトのユーザビリティ・テストでは、わずか5人のテストで問題の大半が明らかになったことが報告されている。