いやそれにしても、ちかれたーーー
まさかここまで根詰めて勉強することになるとは思ってませんでした
今回のプロジェクトは
議論の出発点をHaveニーズにしません。Doニーズに主眼を置くことを徹底したいと思います。
冒頭から要求品質(製品に対する要求事項の中で品質に関するもの(JIS Q 9025:2003))を考え始めるのではなく、顧客が自身のスクリプト中で取りたい行動(顧客Do)を出発点にしたいです。
そのイメージは、組み込みソフトウェアのQFDを研究発表した安部田氏の考え方が優れていると思いました。以下のようなイメージです。
==例1==
[Do展開末尾]
お湯を沸かす
↓
[要求品質]
効率よく早く沸かす
↓
[品質要素]
省電力
沸騰時間
↓
[品質特性]
熱変換効率
==例2==
[Do展開末尾]
お湯を保温する
↓
[要求品質]
効率よく一定温度に保つ
↓
[品質要素]
省電力
温度誤差
↓
[品質特性]
熱変換効率
======
顧客が自身のスクリプト中で取りたい行動(顧客Do)を出発点にした検討の流れは、現時点で以下のとおりです。
1) 顧客がスクリプト中で取りたい行動(顧客Do)を出発点にしてDo展開する。つまり、本件では教科書どおりの「要求品質展開表」を用いず、「顧客側の業務機能展開表」がスタート。これを展開している過程でいつのまにか要求品質展開表に変わっているイメージ。展開表で用いられる表現形式は第三文型(Vt+O)を堅持する。Do展開の過程は、〔顧客Doニーズ→システム機能→要求品質〕という推移として表される。
2) Do展開の末尾は、要求品質が該当する。要求品質表現は、以下の4項目から構成される。
・ 動詞 : 登録する、照会する、検索する
・ 形容詞・副詞 : 大量の、連続して、素早く
・ 関係・組合せ : エンド・ツー・エンド型で、同時に組み合わせて、連結・連動中に
・ 期待結果 : 出力の読みやすさ、など上記3項目によって「どうなる」という期待結果
3) Do展開して要求品質に至った後、要求品質に含まれる性質を「品質要素」として定める。
4) 上記の性質の違いを示す尺度を「品質特性」として定める。品質特性を定める際、以下を参考にする。
・ 機能性: 合目的性、正確性、相互適用性、セキュリティ、機能性標準適合性
・ 信頼性: 成熟性、障害許容性(発生防止策)、障害許容性(拡大防止策)、回復性、信頼性標準適合性
・ 使用性: 理解性、習得性、運用性、魅力性、使用性標準適合性
・ 効率性: 時間効率性、資源効率性、効率性標準適合性
・ 保守性: 解析性、変更性、安定性、試験性、保守性標準適合性
・ 移植性: 環境適応性、設置性、共存性、置換性、移植性標準適合性
*注*
「耐久性」は品質要素であるのに対し、これを尺度表現した「故障率」や「MTTF(Mean Time To Failure)」は品質特性にあたるとのことでした。
〔出典〕