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Channel: ひょんなことから国立大学助教授になった加藤雄一郎の奮闘記
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「工数」に着目すべき

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今後の検討すべきことをアレコレ考えています。

いまやっていることは、活動システムづくり。マネタイズ・シナリオを現実化するために、組織に求められる主要活動を構造的に表そうとしています。

これができれば、
「欲しい結果を得るためのプロセスにおいて、日常的に何を点検している必要があるか」という“点検点”を定めることができる。点検点を定めることができれば、マネジメント(PDCA)に着手できるようになる。

ただし、
ここまでの検討はあくまで「組織に求められる活動」についてであり、この時点では「活動の個々を、どの部門が担うのか」はまだ明らかになっていません。

これまでは、
活動システムから即、品質保証体系図に移行しようとしていました。もちろん、このやり方は依然としてアリです。

が、本件の場合もそれがいいか?というと、そうでもないのではないかと思い始めています。一歩引いて冷静に考えてみると、「APという部隊ありき」になっている。つまり、組織論(組織設計)に囚われているのではないか。

たとえば、
「顧客の課題タイプを特定する」という活動に着目してみます。この活動を、APと呼ばれる人がやろうとした時の工数と、日頃から上級管理職と接点をもつシンポジウム担当者がやろうとした時の工数は、同じか?

同じなわけがない。

前者がやろうとすると、先方の課題をヒアリングするためにある程度まとまった時間を割いて調べ、わざわざアポを取り、1~2時間かけて面談する必要が生じる。一方、後者の場合は、日常業務のついでに日頃からチョイチョイ質問を重ねたいくことで、前者のようなまとまった時間を割く必要性はない。すくなくとも、ヒアリングのために先方を調べることに長時間を要さない。

では、
「顧客の課題タイプを特定する」という活動は、上記2つのどちらが担うことが効率的か?

答えは自明なのではないか?

そもそも、
専任に意味があるのだろうか?

あるとすれば、
本件に必要な活動に要する合計人工が25を超えた時。

実際はどうか?

1. 事業課題に基づき顧客進歩プロセスを設計する
2. 事業課題に基づきプログラムを設計する
3. 講師によるプログラム実行をサポートする
4. プログラム実行による効果検証に基づき、直近のプログラムを必要に応じて修正する
5. プログラム実行による効果検証に基づき、中長期的な顧客進歩プロセスを必要に応じて修正する
6. 講師マニュアルを作成および継続的にアップデートする

ほかにあるかな?
構築される活動システム次第ですから、まあ、ほかにもあるでしょうね。

ちなみに、
上記1.は、APの専売特許なのか?
なんらかのプログラムを一度ぶん回した後の修正はAPの業務でしょうけど、まだ何のプログラムも実行していない「初動段階の顧客進歩プロセス」はAPだけが担う活動ではないんじゃないか? シンポジウム担当やセミナー担当やサークル担当など売り物は違えど、顧客となんらかの接点をもつ全員が、担うに相応しいのではないか?

「活動システムにおける活動ラインナップのうち、可能なかぎり多くを顧客と接点をもつすべての部門に託し、APが担う活動ラインナップを最小限に抑える」を基本方針とすれば、

APに残る活動に要する総工数は相当程度抑えることができるのではないか。そのあと「本当に専任が必要なのか?」の検討なのではないか?

すくなくとも
本件の対象企業が数社しかない状況で専任は必要ない。

最終的に構築される活動システム次第ですが、仮にAPの活動ラインナップが上記だとして、各活動に要する工数を割り当ててみると、

1. 事業課題に基づき顧客進歩プロセスを設計する
→ 0.5人工
2. 事業課題に基づきプログラムを設計する
→ 0.5人工
3. 講師によるプログラム実行をサポートする
→ 3人工
4. プログラム実行による効果検証に基づき、直近のプログラムを必要に応じて修正する
→ 0.5人工
5. プログラム実行による効果検証に基づき、中長期的な顧客進歩プロセスを必要に応じて修正する
→ 0.2人工
6. 講師マニュアルを作成および継続的にアップデートする
→ 1人工

一社あたり5.7人工しかかからんやんか。これを一人で抱え込めば、月当たり5.7日要しますが、複数人で分担すればさらに下がる。専任話は、一人で5社以上をサポートするような段階を迎える目処がついてからで十分でしょ。現段階で専任話は時期尚早。ほとんどまったく必要なし。受託件数増大の見通しもないのに「講師が足りない」と言っているのもまったく同じ。

話を整理すると、

本件が直近で取り組むべきは、
1. 活動システムを構築する
2. 各活動に要する工数を定める
3. その工数を最も少なく担うことができる部門を特定する
4. 各活動を担う部門を特定した後に、部門間の連携プレーの様子を体系図として表す
5. 連携形態にしたことによって生じる工数の変動を加味して、あらためて各活動の工数を定める
6. 各活動の作業標準を職務分掌として定める
7. 各活動でできばえを測る尺度を点検点として定める
8. 作業標準どおりに遂行することをサポートする帳票類(ツール)を整備する

以上ができれば、
マネジメント(PDCA)できるようになる。

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