(1)
様々な業種でコモディティ化が深刻化している。
コモディティ化とは、価格以外に争点を失った状態。
脱コモディティ化するためには、新たな価値を創造することが欠かせない。
(2)
今日、製品単独による差別化には限界があると言われている。
製品とサービスを組み合わせた価値を創造することが重要。
この取組は開発部門など特定部門だけでできることではない。
部門を横断した組織的な取組みが欠かせない。
(3)
我が国には、部門横断的な取組みよって組織をマネジメントする文化がもともとある。
顧客満足を向上させるべく組織が一丸となった「CS経営」や、
顧客第一主義を掲げて組織能力を図る「TQM」などは、
組織横断の価値創造を目指す組織マネジメントの典型といえる。
このように、全社一丸となった価値創造を目指す文化は我が国企業にもともと存在していると考えることができる。
製品・サービスの融合による価値創造の取組みは、我が国企業にとって馴染むと思われる。
(4)
しかし、
現実には、様々な業種で困難に直面している企業が少なくない。
・・・、・・・、・・・などによって
市場をリードする価値を創造できずに
激しい価格競争に見舞われている企業が少なくない。
<企業を取り巻く今日的な潮流>
・ 新興国企業台頭
・ モジュール化の進展
・ 競争激化
・ 激しい価格競争
・ 水平分業の世界的潮流、グローバル協業
・ オープンイノベーション
・ ダイレクトビジネス
・ ロングテール
(5)
なぜ、このような現実に直面してしまったのだろうか。
もともと持っている全社一丸となった価値創造の取組みは、いまどのような実態なのだろうか。
本研究は、企業のミドルマネジメント層を対象に自由記述形式のアンケート調査を実施し、
いま組織内部に起きている実態を明らかにし、
この状況を打破するポイントの抽出を試みる。